千葉商科大学の「路上鍋」について元「法政の貧乏くささを守る会」がチクリ。「大学は変わった」
「大学内で鍋をやるっていっても目的が違うよね。今回のケースは交流を深めるとかそういう感じでしょ。自分たちがやっていたのは秩序の破壊だから。目的の7割が秩序の破壊、あとの3割くらいが面白い人と交流できればいいと思っていたからね。
予定調和をぶち壊しにするようなものをやったなら親近感が湧くんだけどね。でも、鍋はいいよね。これがバーベキューだったら個別の食事になるじゃない。だけど、鍋っていうのはその周りをみんなで囲むから輪ができる。そこから自然と対話が生まれるからね」(松本さん)
現在も残る「法政の貧乏くささを守る会」のウェブサイトの冒頭をかざるのは「貧民日報」のロゴ。さらに「酒を飲みコタツを出して何が悪い!! 弾圧を撃ち破って更に大暴れするぞ!!」なる勇ましいスローガンが掲げられている。彼らが目指していたものはまさに秩序の破壊そのものだろう。「貧民日報」は中国共産党の機関紙である「人民日報」のもじりである。「法政の貧乏くささを守る会」は、往年の左翼的な学生運動のパロディ(もしくは最終的な進化もしくは退化の形)として登場したとも言える。そこからさらに20年を経た今、あらわになるのは大学という空間の変容だろう。
「大学は変わったよね。今は昔と比べて、ゲリラ的に何かをやるってことは難しくなってきているしリスクもある。でも、その中で普通の人と違うことをやるのは大事なことだよね。キャンパスの路上鍋も、あちこちで100回くらいやれば、101回目からは無許可でもよくなったりするじゃない。今後、混沌とした状況になっていくのを期待しているよ」(松本さん)
かつて、松本さんが繰り広げていた数々の“闘争”は、人と人のめぐあいが、得も言われぬ魅力を生み出していた。ゆえに、彼のまわりには法大生ばかりではなく、他大生(私もそのひとりだ)や、職業年齢不詳のさまざまな人間が集うことになった。
かつて大学内で好き勝手に行われていた行為が、カリキュラムの中から出現するのはなんとも皮肉な現象ではある。だが、今回の試みが単なるパフォーマンスにとどまらず、無機質な大学空間が変わる契機となることを願いたい。
(王城つぐ/メディア文化史研究)
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2024.10.02 20:00心霊千葉商科大学の「路上鍋」について元「法政の貧乏くささを守る会」がチクリ。「大学は変わった」のページです。大学、王城つぐ、松本哉、貧乏くささを守る会などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで