3%の人間だけがもつ「虹色のビジョン」 ― 1億色を認識する「テトラクロマット」の目に映る世界が美しすぎる!

 アメリカの「Discovery News」(3月17日付)では、「虹色のビジョンを持つ女」としてカリフォルニア州サンディエゴ在住の画家、コンチェッタ・アンティコさんを紹介している。実は彼女、世界でただ一人の「テトラクロマット(4色型色覚)アーティスト」なのだ。


■4色型色覚“レインボービジョン”とは

 4色型色覚は、別名スーパービジョン、レインボービジョンとも呼ばれ、遺伝子変異のひとつとして研究者の間では知られているそうだ。ヒトには染色体が23対あるが、その中でX染色体のXq28という場所に通常と異なる遺伝子があると起きることがわかっている。

 通常は赤・青・緑の「3色型色覚」だが、この遺伝子変異により「黄色錐体」と呼ばれる4番目の錐体が出現し、目の中に4つの色受容体をもつようになり、より多くの色を見分ける4色型色覚、すなわちテトラクロマットが誕生するというのだ。彼らは通常の100倍である1億色を認識できるといわれている。4色型色覚は女性に多く、全体の3%くらいに見られるという。また、父親や息子など、家族内の男性に先天性の赤緑色覚異常がある可能性が高いとされる。ちなみに、爬虫類や鳥類などは、4色型色覚をもつと考えられている。

3%の人間だけがもつ「虹色のビジョン」 ― 1億色を認識する「テトラクロマット」の目に映る世界が美しすぎる!の画像1コンチェッタ・アンティコさん 画像は「YouTube」より

 実際に「どう見えるか」を第三者に再現してみせるという状況はあまりないことから、コンチェッタさんのケースは実に興味深いといえる。コンチェッタさん自身、自分がテトラクロマットであることに気がついたのは、ほんの数年前だったという。ある日、自分が開いている絵画教室で、教え子の一人から「なぜ、ここに、この色を使うんですか?」と質問され、自分に見えている色について語ったところ、どうやら「自分と生徒たちとでは、見る色に違いがある」と初めて気づいたという。

人気連載

『十物語の代償』修学旅行で招いた忌まわしき怨霊の執念【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

『十物語の代償』修学旅行で招いた忌まわしき怨霊の執念【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.07.24 20:00心霊
人魚が守る島の掟と宝【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

人魚が守る島の掟と宝【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.07.10 20:00心霊
「三途の川を見に行く方法」対岸に立つ存在の正体とは…時を経て現れた闇の存在【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

「三途の川を見に行く方法」対岸に立つ存在の正体とは…時を経て現れた闇の存在【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.06.26 20:00心霊
夕暮れ時の「目玉の雨」高校教師が語る戦慄の恐怖体験【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

夕暮れ時の「目玉の雨」高校教師が語る戦慄の恐怖体験【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.06.12 20:00心霊

3%の人間だけがもつ「虹色のビジョン」 ― 1億色を認識する「テトラクロマット」の目に映る世界が美しすぎる!のページです。などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで