小児性愛者“ペドフィリア”を治す注射 ― デガレリクス、それは「化学的去勢」

 子どもに対する悪質な性犯罪が世間を震撼させている。ごく最近では、大学生が11歳女子(当時)を2年間も監禁していた事が明るみに出た。犯人は女の子を監禁する妄想を長い間、持っていたらしいが、このような根強い犯罪性向を減らすことは果たして可能なのだろうか。


■人口の5%「ペドフィリア」とは?

injectionforpaedophilia1.JPGExpress」の記事より

 ペドフィリア(小児性愛者)は、幼児・小児を対象とした性愛・性的嗜好を持つ人を指す。一般人口のうち小児性愛障害があるのは5%程度という統計がある。ちなみに子どもにみだらなことをする人は「チャイルド・マレスター」と呼ばれ、「ペドフィリア」イコール性犯罪者とは限らない。

 スウェーデンのカロリンスカ研究所の精神科医クリストファー・ラーム博士は、ペドフィリアの原因は「強すぎる性的興奮」「自己コントロールの弱さ」「他者への共感欠如」だと言う。そして10人に1人の女子、20人に1人の男子が子ども時代に性的虐待の被害者になっており、この問題は社会全体の大きな課題だと警告する。

 ラーム博士の研究とは、「デガレリクス(degarelix)」という薬品を注射し、男性ホルモンであるテストステロンを低下させる。それによって、ペドフィリアが子どもを襲う危険性を減らせるという考え方だ。この薬は元々、進行性前立腺がん治療薬だが、性衝動の抑制効果を持つことがわかり、ペドフィリアの治療に使う研究が進められている。

 現在研究グループはデガレリクスのさらなる研究のために、研究資金585万円をクラウドファンディングで募っている。ラーム博士は、この薬が大きな副作用なしに性的衝動を減少させられるか、実際にボランティアに治験して確かめたいと語る。

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