太陽系の最果てまで10年 ― 宇宙ヨット「Eセイル」の開発にNASAが着手!

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■現実味のある宇宙推進装置

protonpowersystem3.JPG画像は「NASA」より

 NASAのマーシャルズ・アドバンスト・コンセプト・オフィスのエンジニアで、このプロジェクトのリーダーでもあるブルース・ウィーグマン氏は、「太陽は陽子や電子を秒速450~700キロメートルの速度で太陽風として放出している。このEセイルは、その太陽風に含まれる陽子を受けて推進力に変えるものである」と語る。すでにアラバマ州ハンツビルにあるマーシャルズ宇宙飛行センターにおいて、2年間の継続的実験研究が開始され、アルミニウム線にかける電荷や配置、陽子、電子の偏向力、反発力などを研究し、目的に最適な組み合わせを探り出そうとしている。

 とはいえ、まだまだ研究は初期段階で、開発には10年以上はかかるであろうとされてきた。

 通常の太陽風を受ける帆においては、太陽風が届く小惑星帯までの5AU(天文単位で1AUがおおよそ太陽から地球までの距離)でしか推進力を得られなかったが、陽子を反発するEセイルではそれ以上の15~20AUまで加速し続けることができるとしている。またEセイルは、太陽との距離が離れるにつれて、その帆の有効面積を広げることができ、効率的に陽子を受けることができるものであるという。

 まだまだ研究が開始されたばかりで、おそらくこれから先にまだ見つかっていない問題が出てくるとは思うが、他の新型推進装置に比べればリアル度が非常に高く思え、装置の仕組みや理論も比較的わかりやすいこのEセイル。次世代の宇宙間推進力として、かなり期待が持てそうである。
(文=高夏五道)

「Animation of Heliopause Electrostatic Rapid Transport System (HERTS)」 動画は「NASA’s Marshall Center」より

参考:「Daily Mail」、「NASA」ほか

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