露政府「準備はできている」 魔の音速輸送システムがヤバすぎ! 時速1200キロ超え、真空を突っ走る!!
■従来のリニアモーターカーの10分の1のコスト
イーロン・マスク氏が提唱する「ハイパーループ」の推進力はリニアモーターカーと同じ電磁誘導によるものだが、この真空チューブ構造によって初速からたった2秒で時速540キロに到達するという爆速構造。ただ凄いのは速さだけではない。
「ハイパーループ」では車両に搭載された「インダクトラック方式」という独自の磁気システムによって、一定速度以上になるとチューブの底部に備え付けられた「永久磁石」との反発によって浮力が発生する仕組みになっており、通常のリニアモーターカーと違って磁石部分に電源供給を一切必要としない。これは従来型のリニアモーターカーが線路に沿ってずっとコイルを敷き詰めなければならないことに比べると非常にコスト面において優れているといえる。
地形や天候の影響を避けるために高架の上にチューブを通すことになるが、複雑な線路のための工事も要さず、ただ軽いアルミニウム製のチューブを乗せられればいいといった具合なので、ここでも大幅にコストをカットできる。これらによって現在世界各地で工事が進められているリニアモーターカーの10分の1のコストで「ハイパーループ」を開通させることができると概算している。
このイーロン・マスク氏の提唱する新システムを実現させようと実際にHyperloop Transportation Technologies(HTT)社とHyperloop One社の2社が競い合っている。そこに新たに登場してきたのが、ロシアの投資家クリル・ドミトリエフ氏が率いる投資会社である。広大な土地を所有するロシアでは東西へ物資を輸送するだけでも大変なコストがかかり、頭の痛い問題となっているだけに、低コストの「ハイパーループ」が導入されれば諸問題が解決されるとみているのだ。ドミトリエフ氏は、「なるべく早期にロシア国鉄と合同で試験運行をしていきたい」と語っており、当局もこのプロジェクトには一目置いている様子だ。
■ロシアと中国をも結ぶハイパーループ
Hyperloop One社の副社長Bruce Upbin氏は、「ハイパーループはロシアの広野に伸びているパイプラインのように、様々な都市を結び人々の交通に革命をもたらすでしょう。さらにはアジア圏までつなぐことによって、将来的に新たな運送ネットワークを展開できるかもしれない。最終的にはロシアと中国をつなぐことも視野にいれている」と、ロシアの運輸大臣にも展望を語っている。ロシアのニュースサイトRBCによると、今月初めロシアの運輸大臣マキシム・ソコロフ氏は「(我々ロシア政府は)この巨大プロジェクトに投資する準備はできている。2年前よりこの事業計画についてずっと議論してきた」と明かしている。さらに「このハイパーループは2030年までに政府の重要な輸送戦略に一部になるだろう」とソコロフ氏は同メディアの取材で述べている。
一方、今まで水面下で極秘にこのプロジェクトを進めてきたHyperloop Transportation Technologies(HTT)社はどんな些細な情報も漏らさなかったのだが、ここに来てロサンゼルスに広さ3万9,000平方フィート(約3,623㎡)の新しい研究施設の建設に着手していることが明らかになった。
当然、これは「ハイパーループ」の試験運転を目的としている。また、Hyperloop One社は今年の5月11日、ネヴァダ州ラスヴェガスの北に新設した実験場で、推進システムであるリニアエンジンのプロトタイプを披露し、初めて行った公開テストで成功をおさめている。
ただ現時点では、技術面における理論的・実践的な課題や、大規模な土地買収といった問題が山積しているのも事実だ。しかしロシア政府をバックにして、50年以内にはシベリア鉄道にかわる「ハイパーループ」が横断している時代が来るのも夢物語ではないのかもしれない。さらには水中をも通過できるシステムができれば世界中の運輸ネットワークに大きな変化が生まれるのは間違いない。今世紀末にはどのような交通網が張り巡らされているのであろうか、全く予想できない話になりそうだ。
(アナザー茂)
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2024.10.02 20:00心霊露政府「準備はできている」 魔の音速輸送システムがヤバすぎ! 時速1200キロ超え、真空を突っ走る!!のページです。アナザー茂、発明、イーロン・マスク、輸送などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで
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