神の生まれ変わりか?「ガネーシャの妻」と名付けられた奇形の赤ん坊=インド

 ヒンドゥー教は世界で最古の体系的宗教であり、かつインド亜大陸では最も多くの信者を持つ。またヒンドゥー教徒は多神教であるが、その中でも「ガネーシャ(Ganesha)」という象頭の神は現世利益をもたらすとされ非常に人気があるらしい。そのインドに最近、象の鼻を持つ女の赤ちゃんが生まれた。

■ガネーシャの生まれ変わりなのか

 この女の子は、インドの首都ニューデリーから110km郊外のウッタル・プラデーシュ州アリーガル(Aligarh)で生まれた。ニュースでこの女の子の誕生が報じられて以来、村だけでなく遠方からも続々と人々が訪れ、この赤ちゃんには「ガネーシャの妻」というニックネームが付いた。

 赤ちゃんの叔母であるラジャニさんは、新聞の取材に対して「赤ちゃんの顔は主ガネーシャとまったく同じように見えます。誰もがこの赤ちゃんは神の化身であると言い、ここに来て赤ちゃんを見てできる限りの供物を捧げるのです」と語っている。

神の生まれ変わりか?「ガネーシャの妻」と名付けられた奇形の赤ん坊=インドの画像2象のような鼻を持って生まれた女の子 「Daily Mail」の記事より

 赤ちゃんの父親ランベブ・サルベッシュさんは野菜を売ることで生計を立てている。しかし1日の売り上げはわずか5ドル(約500円)で、彼と妻のバンナ・デビさんには他に子どもが3人いるという。「タイムズ・オブ・インディア」紙によれば、父は新しく生まれた娘が家族に、より一層の幸運をもたらしてくれることを期待していると話す。

■医学的見解では

 医師によればこの女の子の顔にある突起は栄養失調、もしくはインドで増加している環境汚染によって引き起こされた遺伝子突然変異の結果だという。彼らの住むアリーガルの村は飲料水に含まれる有害物質の量、質共に非常に悪い汚染地域なのだ。

 ジーベン(Jeevan)病院のジャヤント・シャルマ医師は、赤ちゃんの生存の可能性について、こうタイムズ・オブ・インディア紙に語った。

「過去にこのような顔の男の子が生まれたことがありますが、残念ながら彼は死亡しました。もしこの女の赤ちゃんが生き延び、そして家族が望めば顔の矯正手術を行うことは可能と思います」(ジャヤント・シャルマ医師)

 最近、インドでは遺伝子突然変異による先天性奇形の新生児が多く生まれている。政府の汚染制御委員会が2年間にわたって行った調査の結果、検査対象の人々の65%の血液に遺伝子変異を発見した。また水道水に高濃度のヒ素と水銀が含まれていることもわかった。

 インドでは上下水道が整備されていない地域が多く、また水処理施設も著しく不足している。そのため、多くの人々が化学物質や生活汚水の混じった水を飲み、それらによって神経、遺伝子、生殖に関する健康問題が多く起きていると推測されるのだ。

 去年は8本の手足を持つ新生児がインドの西ベンガル州で誕生し、その姿がヒンドゥー教の神ブラフマーに似ているということでやはり神の生まれ変わりとあがめられたという。しかし実際にはその余分な手足は、寄生双生児のものであった。環境汚染のコントロールがされない限り、今後もインドでは「神の生まれ変わり」と言われる新生児が続々と生まれてくるかもしれない。
(文=三橋ココ)

参考:「Wereblog」、「Daily Mail」、ほか

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