【ノーベル賞】究極のオートファジー「70年間飲まず・食わずのインド人」や「不食人間」はやはり真実か?

■ほかにも世界には不食人間がたくさん!

ジャムスヒーン  1957年オーストラリア生まれの美人不食人間。「光が栄養源になる」「食べても食べなくても良いが、食べるという行為から自由になる事が重要だ」というのが彼女の主張。不食とはいっても1日に300kcal程度の食事は摂っているようだ。不食への功績が称えられ、2000年にイグ・ノーベル文学賞を受賞している。

ギリ・バラ  1868年生まれのインド人女性。1880年から不食人類となった。ヨガの行者である彼女は、そのテクニックを駆使してエーテル・太陽・空気などからエネルギー身体に取り込んでいたという。不思議に思った村の首長が、彼女を宮殿に閉じ込めて厳しく監視したところ、「確かに彼女は何も食べず、光だけで生きているようだ」というお墨付きを得て解放された。


■なぜ不食でも生きられるのか? オカルト界での定説

 では、このように世界各地に不食人間が登場する理由とはいったい何か? 長年オカルト界で囁かれてきた定説は次のようなものだ。

・ 細胞中で体内のエネルギーを作り出す役割を担うミトコンドリアが、太陽光によって活性化する
・ 食物から栄養を摂取することを止めると、体内で新たなエネルギーの補給システムが目覚める
・ 不食によって「β3アドレナリン受容体」という遺伝子に変異が起き、中性脂肪の分解が抑制されて基礎代謝量が少なくなる。この遺伝子変異は、特にアメリカ先住民の間で多く見られる(ちなみに、日本人では3人に1人の「β3アドレナリン受容体」が変異しているとの指摘もある)

 実はこれらの説が、オートファジーと密接に関係している、もしくは、そもそもオートファジーによる作用であるにもかかわらず、上記のような変化が起きたと勘違いしていた可能性はないのだろうか? 実は、オートファジーこそが不食人間の存在を裏づける決定的証拠だったのではないか? 続く後編では、トカナ編集部が急遽サイエンスライターの川口友万氏に話を聞いて得た答えをお伝えしよう!
(編集部)

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