人間の脳を食べると原因不明の笑いがこみ上げる!? カニバリズムで起きる5つの症状とは?

■人体の丸焼きは8万1500キロカロリー

 殺人、近親相姦と並んで人類の3大タブーと言われる“食人=カニバリズム”だが、この際に(!?)丸ごと人体を食べるケースも少し考えてみたい。

 イギリス・ブライトン大学のジェームズ・コール講師は2014年に人肉のカロリーを部位別に算出している。それによれば、成人男性1人の身体の食品としての熱量は8万1500キロカロリーである。成人男性の1日の必要摂取カロリーを2000キロカロリーとした場合、遺体を少しずつ食べることで40日程度過ごせることになる(その間適切に保存できたとして)。

 腕は1本1800キロカロリーで、脚は1本7150キロカロリーあるという。気味の悪いことではあるが、焼き鳥の手羽先やローストチキンの見た目をどうしても思い浮かべてしまうのではないだろうか。一方で“ホルモン”である肺、肝臓、消化管はそれぞれおよそ1500キロカロリーで、脳と脊髄、神経幹の“1セット”で2700キロカロリーである。ちなみに心臓は722キロカロリーということだ。

 しかしながら人間は“食肉”としてはあまりありがたがられるものではないようである。体脂肪率が低く筋肉量の多いアスリートならいざ知らず、一般の人間の肉は多量の飽和脂肪酸を含んでいて、脂質の取りすぎになるわりには栄養価が低く、食べてあまり得することはないということだ。40日も食べ続けていたらむしろ健康に悪いという結果に。加えて持病があって常時何らかの薬を服用している人の肉を食べるとどんな副作用があるかわからない。カニバリズムを考えるのはあくまでもハロウィンのコスプレの時だけでよさそうだ。
(文=仲田しんじ)


参考:「Medical Daily」、「Popular Science」、ほか

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
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