超巨大「新・パンゲア大陸」が登場する!? 地質学者「日本側の4つの大陸が衝突するのは不可避」
一寸先は闇。目まぐるしく状況が変化する、先行き不透明なこのご時世。少子高齢化の進行、非正規雇用の拡大、トランプ外交の影響……。1年後、いや半年後だって、どうなっているか分かったものではない。
しかしそんな中、我々には想像も及ばない遠い未来の地球の姿を予測する研究が存在する。ある地質学者は、2億5千万年後の、変わり果てた地球の未来図を提示している。なんと、あらゆる大陸が再び1つに集結し、超大陸を成すというのだ……。
2億5千万年先の未来の前に、まずは“大陸移動説”がこれまでにどのような変遷を辿ってきたか、ざっと振り返ってみよう。
■発表当時は浸透しなかった“大陸移動説”
今から100年以上前の1915年、気象学・気候学を専門とするドイツの科学者アルフレッド・ヴェーゲナーは、著書『大陸と海洋の起源』内で、当時としてはかなり奇抜な新説、“大陸移動説”を提唱した。
“大陸移動説”とは、かつて地球には1つの巨大な大陸(パンゲア大陸と名付けられた)があり、それが分裂し移動することで現在の大陸分布になったという仮説。ヴェーゲナーが“大陸移動説”を着想するきっかけになったエピソードは有名だ。それは、ある日ヴェーゲナーが世界地図を眺めていると、大西洋を挟む南米大陸とアフリカ大陸の海岸線がピタリと一致することに気付いたというもの。
しかし、この海岸線の奇妙な一致は、16世紀にメルカトルによって世界地図が作成されて以来、度々話題になっていたようだ。ヴェーゲナー以前にも多くの人が気付いていたのだ。ただ、誰もこの現象をうまく説明することができなかった。ヴェーゲナーが偉大である点は、地質学や古生物学、古気候学など幅広い分野から証拠をかき集め、元々は同じ1つの大陸が分裂したという仮説を説明したことにある。
『大陸と海洋の起源』では、大洋を隔てた異なる環境を持つ大陸間で、同じ特徴を持つ陸上生物の化石が見つかることなど、“大陸移動説”を裏付ける証拠の数々が示された。しかし、これらの証拠は大陸が移動したことの直接的な証拠ではなく、いわば状況証拠。なぜ、そしてどのようなメカニズムで大陸は動くのか、については十分なモデルを示すことができず、当時の主流な学説になることはなかった。
ヴェーゲナーの没後、第二次大戦中に潜水艦が登場し、ソナー技術が発展した。そうした技術的進歩のおかげで戦後、海洋底の調査が行われ、海洋底の地下構造の解明が進んだ。「地球表面上(海底も含む)を覆う複数のプレートが移動し、衝突することにより、様々な地殻変動が生じる」とするプレートテクトニクスが定着したのは1980年代。ここでようやく、ヴェーゲナーの“大陸移動説”がほぼ正しかったことが認められたのだ。(当時、憶測するしかなかった海底の働きについては誤りが認められた)
ヴェーゲナーが提唱した超大陸は今では定説となっている。さらに、ペルム紀から三畳紀にかけて存在したこの“パンゲア大陸”以前にも、超大陸は複数回出現していたことが判明している。大陸は絶えず、統合と分裂を繰り返していたのだ。プレートが覆う地球表面上で不動の地点など存在せず、当然今もゆっくりと動き続けている。
2月27日付の英紙「EXPRESS」が米地質学者に取材した記事によると、2億5千万年後、現在の四散した大陸が衝突し、また新たな超大陸が誕生するという……。
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2024.10.02 20:00心霊超巨大「新・パンゲア大陸」が登場する!? 地質学者「日本側の4つの大陸が衝突するのは不可避」のページです。坂井学、アルフレッド・ヴェーゲナー、プレートテクトニクス、大陸移動説、超大陸、パンゲア大陸などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで