宇宙を漂流する超巨大メタリック球体「CFBDSIR 2149-0403」が謎すぎる! 木星の7倍、人工物の可能性浮上で科学者困惑
広大な宇宙の中を一人ぼっちで孤独にさまよう惑星がある――。浮遊惑星と呼ばれる“自由で孤独”な惑星なのだが、そうであるにせよ何かと奇妙な点が多い星が今、議論の的になっている。
■どこにも属していない謎の天体「CFBDSIR 2149-0403」とは?
2012年に発見された、自由かつ孤独で、しかも奇妙な星が「CFBDSIR 2149-0403」だ。我々の太陽からおよそ100光年離れた宇宙空間を漂っており、木星の4倍から7倍ほどあるとされる大きな惑星である。発見されてしばらくは、母星を持たずに宇宙を漂流している浮遊惑星(rogue planet)だと見なされていた。そしてこれまで発見された浮遊惑星の中で、最も地球から近い天体であることからも専門家から注目を集めることになったのだ。
浮遊惑星、あるいは自由浮遊惑星とは、我々の太陽系のような恒星系からはじき出され、他の天体から重力的な影響を受けないまま宇宙空間を漂って(銀河系規模で公転して)いる天体のことである。
最初は浮遊惑星の扱いを受けていたCFBDSIR 2149-0403だが、これまでに発見されている浮遊惑星との類似点が少ないことがわかってきた。発見されている自由浮遊惑星の多くが数百万年から1000万年程度の年齢の“若い”天体であるのに対し、観測の結果、このCFBDSIR 2149-0403の年齢は5000万年から1億2000万年を数えるものとわかり、ずば抜けて“老齢”な点が新たな疑問を生んでいる。
こうした経緯もあり発見から数年して、ある研究者が「これは浮遊惑星でなく褐色矮星(brown dwarf star)ではないか」と指摘した。褐色矮星とは、普通の惑星というには巨大でありながらも、質量が小さすぎるために核融合を起こすことができず、太陽のような恒星になることができない天体のことだ。語弊を恐れずに言えば、いわば太陽の成り損ないである。
しかしながら、CFBDSIR 2149-0403は褐色矮星に分類するには小さすぎたようだ。褐色矮星は最低でも木星の13倍以上の質量がなければならないということだ。浮遊惑星でもなく、褐色矮星でもないというCFBDSIR 2149-0403はいったい何者なのか……。
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2024.10.02 20:00心霊宇宙を漂流する超巨大メタリック球体「CFBDSIR 2149-0403」が謎すぎる! 木星の7倍、人工物の可能性浮上で科学者困惑のページです。木星、仲田しんじ、褐色矮星、浮遊惑星、CFBDSIR 2149-0403などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで