【新事実】推理小説に頻出する「青酸カリでの毒殺」の設定は時代遅れだったことが判明!【今日からドヤれる理科知識マンガ】
《今日からドヤれる理科知識》出張 夜子の保健室【バックナンバーはコチラ】
第14回「えー まだ青酸カリで毒殺してるの?」
漫画:くがほたる
原案:ヘルドクター・くられ
★…第14回「えー まだ青酸カリで毒殺してるの?」おわり…★
第14回解説「えー まだ青酸カリで毒殺してるの?」
青酸カリで毒殺は時代遅れ。流石にミステリーでもそろそろカビくさいから、やめておいた方が無難だよ~
ミステリー大好きっ子としては、そんなのどうでもいいじゃん! ミステリーの醍醐味は謎解き! 毒殺の毒なんて誰も気にしないよ。気にするのは夜子みたいなヒネクレ理系だけじゃん!
おー言ってくれるね。もちろん、ミステリーというかフィクションの華はドラマであって、小道具ではない……が、流石に、時代遅れなシロモノもあるっちゃある。デートに遅刻した言い訳が「ナウマンゾウと戦ってて、自分の掘った落とし穴に落ちちゃって」とかはギャグにしかならないだろ。
でもでも、みんなが毒物に詳しいわけでもないしー
そう、そこがそのままであれば良かったんだけど、最近は誰もが簡単に検索して、手軽に情報を手にできる時代。制作サイドが苦労して調べ上げたことが、ものの数秒でネットで見つかることも。ましてや、ネットの集合知でフルボッコなんてこともある。もちろん、そんなの全部気にしていたら面白いものなんか作れっこないからある程度は仕方ないとして、流石に時代に合わないものを使うってのはそろそろ、いくないわけよ。
いくないのかなー? でもどうして青酸カリは駄目なの?
なんていうかねー、もう古いのよ。時代背景的に。高度経済成長の初期には、町中にいろんな小さい工場がいっぱいあって、その中でも汎用薬品であるシアン(青酸)はわりとあちこちにあった。つまり、くすねて悪さをするにはもってこいだったわけね。
青酸塩は、胃酸のような強酸で弱酸遊離して猛毒のシアン化水素が出る。それが毒性を発揮するんだけども、熱で分解しやすいし、砂糖みたいなそこいらにある有機物とも反応しやすい。おまけにすごいメタリックな味がしてマズいのよ。その上、けっこうな量も必要となっては、なかなか毒殺には不向きな毒さね。
毒物として微妙な上に悪用禁止薬品としてメーカーも販売時にけっこう面倒くさい書類審査があるし(モノによってはメーカーの人が使用場所に見に来るよ)おまけに、何かあったら即警察にそうした情報は行くので誰が買ったのか丸わかりじゃ悪用なんて出来やしないよ。
うーん……そこまで言われると、時代遅れな気がしてきた
小道具も時代背景を多少は反映しないとね。逆にもっと時代を遡って、16世紀とかの中世のヨーロッパが舞台のドラマとかなら、当時大人気だったトファナ水という亜ヒ酸が使われるべきだし、そうした「~っぽさ」というのもドラマにリアリティを持たせるためにはある程度必要なんだよ。
じゃぁ、なんだったら現代っぽい毒って言えるのよ~
それはこの本を読めばいいわ「アリエナクナイ科学ノ教科書」(https://www.amazon.co.jp/dp/4802610904/)
うわ 露骨な宣伝。
【これまでのマンガ&記事一覧はコチラから】
●キャラクター紹介
喪葉 夜子(もば よるこ)
みたままツリ目ギザ歯の鬼畜眼鏡。正体不明のマッドサイエンティストで保健室の先生。Gカップ。趣味は招き猫集め。
院手 らる(いんで らる)
女子力に磨きをかけたいお年頃の体育教師。独身。お酒とカラオケと深夜の買い食いが趣味な少し残念系。特技は服を脱がずに下着を履き替えること。夜子の幼なじみで2歳年下。ショタコン。
※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊【新事実】推理小説に頻出する「青酸カリでの毒殺」の設定は時代遅れだったことが判明!【今日からドヤれる理科知識マンガ】のページです。シアン、毒、くられ、青酸カリ、くがほたる、今日からドヤれる理科知識、サスペンスなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで