科学者ブチギレ! ミステリー作品によく登場する「時限爆弾」は間違いだらけだった!【今日からドヤれる理科知識マンガ】
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第15回「ミステリーの爆弾にありがちなこと」
漫画:くがほたる
原案:ヘルドクター・くられ
★…第15回「ミステリーの爆弾にありがちなこと」おわり…★
ちょっとちょっと! 今回もあたしの出番ないわけ!?
えー! ツッコミどころソコ? まぁまぁ次回はちゃんと出るから。
……たぶん。
大丈夫なのかなぁ……。ところで、今回のミステリーの爆弾へのNGは言いがかりレベルじゃないのー?
いやいや、ミステリーの華こと時限爆弾も、時代とともに変わっている。今やWikipediaにニトログリセリンからサリンの合成まで載っている情報化時代。そんな時代に、ウン十年前のアナログな爆弾を登場させるってんだから、トレンディドラマで忍装束に手裏剣片手にデートに出かけるくらい違和感バリバリだっつーの。
そうなのかなぁ……。あたしは別にタイムリミットに追われる時限爆弾のハラハラ感とかカッコイイと思うけどなー。
現代劇に登場する爆弾の痛いポイントは、タイマーの有無と威力の2点。
まず、騒ぎを起こすのが目的の爆弾であれば、これ見よがしにタイマーが付いていてもおかしくない。それでも、爆弾は見つけられた時点で液体窒素で冷凍して起爆不可能にしたり、装置が起爆する前に爆薬で粉々にしてしまう力業もあるので、警察組織を登場させる場合は、そうしたことができない理由でも説明しておかないとリアリティはないかも。
威力に関しては、爆薬ごとのおおまかな威力を知っておいて損はないわよー。
爆薬の威力?
そもそも、爆薬ってのは高エネルギーの状態で安定した物質であるのね。ダイナマイトも、ニトログリセリンを珪藻土にしみ込ませて安定化させて初めて工業的に安全に使えるようになったわけで、ただの爆発性の化合物なら薬局にあるような薬品でもできるんだよ。でも、そうした爆薬を軍用にしないのは「不安定」だからに尽きるわけ。
で、爆薬がドカンとなるメカニズムだけど、まず、起爆装置の雷管に電気を流すと小規模な爆発が起きる。その「刺激」を与えてあげて、はじめて爆薬は「爆轟(ばくごう)」という刹那の瞬間を迎える。それで二酸化炭素や酸化窒素なんかの低分子の気体に分解するとき、すごいエネルギーが放出されるってわけ。その威力を示す数値としては、「爆速」や「トラウズル値」なんてものがある。しかも、爆弾として威力を発揮するには、できるだけ狭い場所に詰め込んでおかないといけない。壁に貼り付けてドカンしても、壁のない方にエネルギーがほとんど逃げて何も壊せないとだってあにょにょにょ……
長いわ!
え~、これからもっと面白い話になるのに……。
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●キャラクター紹介
喪葉 夜子(もば よるこ)
みたままツリ目ギザ歯の鬼畜眼鏡。正体不明のマッドサイエンティストで保健室の先生。Gカップ。趣味は招き猫集め。
院手 らる(いんで らる)
女子力に磨きをかけたいお年頃の体育教師。独身。お酒とカラオケと深夜の買い食いが趣味な少し残念系。特技は服を脱がずに下着を履き替えること。夜子の幼なじみで2歳年下。ショタコン。
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2024.10.02 20:00心霊科学者ブチギレ! ミステリー作品によく登場する「時限爆弾」は間違いだらけだった!【今日からドヤれる理科知識マンガ】のページです。ミステリー、爆弾、くられ、くがほたる、今日からドヤれる理科知識などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで