キレやすくなる人間、自殺・犯罪の増加… 原因は気候変動だった! 専門家が断言「温暖化は精神障害につながる」
大気汚染や地球温暖化が問題視されるようになって久しいが、これらの環境問題が人体に及ぼす影響も年々深刻になってきている。しかし、深刻なのはそれだけではないようだ。まずは、3月30日付の科学誌「Popular Science」に掲載された記事をご紹介したい。
■いったい何が起きている!? 気候とストレスの関係とは?
気候変動には海洋の変化(海水温、海水面、酸性化など)や火山の噴火、太陽活動の変化などによる自然的要因と、森林破壊や大気汚染物質の排出などの人為的要因の2つが挙げられるが、近年は石油や石炭を含む燃料の消費によって大気中の二酸化炭素濃度が上昇し、大きく影響する懸念が強まっている。これらの環境の変化により、人間を含む地球上の生物の体に変化が見られるようになってきたのだ。
さらに、アメリカの心理学会など複数の団体による新しい報告では、気候変動は私たちの精神衛生にも悪影響を及ぼすと訴えている。
環境問題に積極的に取り組む非営利団体・エコアメリカでマーケティングやプログラム、研究管理の責任者を務めるメーガン・スペイサーさんは、気候に関連した災害が原因であろう精神障害や精神疾患の症例が年々増加しているのを目の当たりにしているという。
健康面の観点から気候変動の問題点を指摘したのはこの報告書が初めてではない。今年に入ってすぐ、アメリカの11の医学団体で構成される「The Medical Society Consortium」が、気候変動はさまざまな方面から人間の健康と精神衛生に悪影響を及ぼすという記述を公表したが、その内容が気候変動と人間の精神衛生に焦点を絞っていることでこの報告が注目を集める要因となった。
この報告書は火災や洪水、台風を含む自然災害などによる精神面への急激な影響と気候変動が徐々に私たちの精神に影響を及ぼす慢性的なものの2つに分けられている。
報告書を作成した人物は被災者のうち、最高で40%の人が不安を感じたり、鬱病や双極性障害、また強いストレスが原因となるPTSDなどを含む精神障害を抱えているという。具体例として2005年にアメリカ南部を襲った大型ハリケーン「カトリーナ」の後、大きな被害を受けた地域では住民の6人に1人がPTSDに該当する条件を満たし、未遂も含めて自殺した人数が他の地域と比べて2倍以上であった。そして49%の人々が自身の置かれた環境に不安を感じ、鬱病などの精神障害を発症したと公表し、これらの報告がいかに重要な意味を持つかを訴えている。
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