火蟻毒の90%はコショウに含まれる辛み成分「ピペリジン化合物」だった! 刺されると●●したような激痛が!?
【ヘルドクター・クラレのググっても出ない毒薬の手帳】
第24回 火蟻
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壁に耳あり、埠頭にヒアリー。火蟻との和名の通り、刺されると火傷したかのような症状を呈するために名付けられた名前です。
アリなのに刺すとはこれ如何に? と思うのですが、日本に多く生息するアリの仲間は毒針を持ちません。長い進化の過程で「不要」としたので退化したわけです。
そもそもアリはハチと同じハチ目で、スズメバチの仲間から分岐してできた種類(ハチ目、スズメバチ上科、アリ科)というわけで、針を持つモノがいても不思議ではないわけです。もちろん日本にもオオハリアリなどの、毒針を持った刺すアリがいるのですが、都心部ではあまり見かけることもない上、ヒアリに比べると温和なためそれほど問題とはなっていません。故に、ヒアリのニュースを「聞いて針があるアリ!!」と驚いた人も多いと思いますが、世界のアリとして見ると針のあるアリは多くはないものの珍しくありません。
すでに日本には、アルゼンチンアリなどの熱帯性のアリが山口、広島、徳島や大阪、太平洋側のあちこちの地域で定着していることから、熱帯性のヒアリも定着は不可能ではない……とは言われています。
とはいえ、近年急激にヒアリが侵入してきたわけではなく、何年も前からヒアリが港で発見されたというニュースはあったのに、マスコミが取り上げなかっただけなので、急激にヒアリが日本侵略を開始したとかそういったフィクションじみた状況ではなく、あくまでそういう危険な虫が入ってくることがあるから、気をつけましょうね……以上の話ではないわけです。
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