武器オタ必読! 意外と知らないアーサー王伝説の聖剣「エクスカリバー」の残念すぎる真実!
■2本目(3本目)のエクスカリバー「不死身の鞘の剣」
実は『アーサー王の死』において、アーサー王自身が主役として活躍するのは序盤と終盤のみであり、物語の大部分は「円卓の騎士たちの冒険とラブロマンス」で構成されています。よってエクスカリバーの代替わりも比較的早い段階で訪れるのです。
アーサー王はとある冒険にてペリノア王という騎士と戦うのですが、老練なペリノア王によって散々に打ち倒されてしまいます。自身の敗北を認められなかったアーサー王は、奥の手とばかりにエクスカリバーを抜き放ち再度戦いを挑みますが、剣を打ち合った瞬間、エクスカリバーはあっさりと叩き折られてしまうのです。
その後、魔術師マーリンの助けで何とか命を拾ったアーサー王は、湖の乙女から新しいエクスカリバーを授かりました。これは異世界アヴァロンで鍛えられた名剣で、アーサー王は最後までこの剣を携えています。
2本目のエクスカリバーの剣本体には、特に何の能力も秘められていなかったようです。ただしアーサー王が2本目のエクスカリバーを盗まれ、それを振るう騎士と戦ったところ、終始圧倒され殺されかけるものの、何とかスキを突いてエクスカリバーを取り返し、一瞬で形勢を逆転させ相手を打ち倒すという、持ち主の戦闘能力を倍増させているかのような描写は見られます。
実は2本目のエクスカリバーは剣ではなく、それを収める鞘の方に強い魔法の力が秘められている、と明記されているのです。それによれば「鞘さえ身につけておけば、持ち主からは一滴の血も流れず、重傷を負うこともない」といい、要するに「鞘を持っていれば絶対に死なない」、つまり不死身となるのです。
この法外な魔力の込められた鞘は、先述のエクスカリバーを盗まれたエピソードの折に、エクスカリバーを盗み別の騎士へと渡した犯人である魔女モルガン・ル・フェによって鞘をすり替えられています。そしてモルガンは本物の鞘をどこかに捨ててしまい、これ以降アーサー王は不死の力を失い、鞘もまた永久に失われました。
物語の終盤、アーサー王が命を落とす直前に、この剣はアーサー王の命を受けた円卓の騎士ベディヴィアによって湖に投げ込まれ、湖の乙女に返却されました。
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2024.10.02 20:00心霊武器オタ必読! 意外と知らないアーサー王伝説の聖剣「エクスカリバー」の残念すぎる真実!のページです。伝説、中世、たけしな竜美、アーサー王、エクスカリバー、剣、武器紹介シリーズなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで