海に沈んだ伝説の大陸「ジーランディア」は本当にあった! 本格調査開始、地球の歴史に新たな1ページ誕生へ、数兆円規模の化石燃料も!
以前お伝えした、失われた第8の大陸“ジーランディア” について続報だ。数兆円規模の化石燃料が地底に眠っているかも!? と世界中の注目を集めている南太平洋下に沈んだこの未知の大陸で、ついに史上初となる本格的な調査が始まったのだ。
■海底のジーランディア大陸を掘削調査
専門家らが2カ月にわたる水中調査を行い、ジーランディアの100万年前の化石の並び方に大規模な地殻変動が行われた証拠を見つけたと発表したのである。これによりずっと謎に包まれていたジーランディアについて、解明への第一歩になるのではと期待されているという。
調査を行ったのは国際深海科学掘削計画(IODP)に参加する、12カ国32人の科学者からなるチームだ。彼らは水深約1,219メートルの海底部分に穴をあけて堆積物のサンプル採取に成功した。
採取は最新の掘削装置を用いて全長約2,438メートルに及ぶ範囲での異なる6地点から行い、地層を分析したところ、かつて6~7000万年分の間に起きた可能性のある、地殻の構造上の変化と地質学的プロセスの徴候が確認できた。
サンプルから8,000個以上もの化石が発見されたことから、ジーランディアが海底に沈む前にはこの大陸上(あるいは浅海上)でも確かに生き物が這い回っており、生命維持に適した環境であったことが判明したという。
暖かい浅瀬の海に住む、顕微鏡でしか確認できないほどの小さな微生物や地上に生える植物の胞子や花粉なども発見されており、このことからジーランディアの地理的条件や気候が現在と比較して全く異なっていたことが明らかになった。
■ジーランディア研究が加速する
古代に起きた火山活動や海底雪崩の証拠も見つかっており、「ジーランディア周囲にある海底火山から激しく噴出する煙や、火に包まれた溶岩が飛び出す様子がまるで目に浮かぶよう」に「今回の調査により我々はタイムマシンに乗ったように過去へとさかのぼることができた。」と、チームの一員であるステファン・ピカー氏はコメントしている。
およそ8,000万年前に南極大陸とオーストラリア大陸から分裂し、500万平方キロメートルにわたって移動を続けたと推測されているジーランディア。
長年の間ジーランディアについては微小大陸、大陸断片、大陸等々さまざまな呼び方やその位置付けを巡って議論になっており、現在まで定まっていない。だが、今回の発見がこれまで停滞していた議論に風穴をあけ、今後の研究が加速すると見られている。
堆積物の詳細な調査はこれからの予定だが、得ることのできた大量のデータを元に過去何百万年にわたって気候がどう変動していったのかなどを分析していく予定とのこと。解明されれば地球の歴史に加えられることが間違いないジーランディアの新しい報告を待ちたいところだ。
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