ペッと吐きかけたツバで作動する「バクテリア電池」爆誕! 安価でシンプル構造、使い捨ても可能で革命的すぎる!

 薄く、安く、使い捨て可能――。ペッと吐きかけたつばで作動する未来の電池に、海外メディアが注目している。


■10世紀以上姿を変えなかった“電池”

 1932年、アラビア半島の北、チグリス川の流れを臨む古都バグダッドのはずれから、謎めいた素焼きの壺が出土した。壺にはアスファルトで固められた銅と鉄の円柱が収められ、底部には何らかの液体の流入を示す痕跡が残っていた……。

 今日では“バグダッド電池”として知られているこの壺は、後々の考察により、お酢やワインを壺の内部に満たすことで、微弱な電流を生み出していた可能性が指摘されている。

ペッと吐きかけたツバで作動する「バクテリア電池」爆誕! 安価でシンプル構造、使い捨ても可能で革命的すぎる!の画像1バグダッド電池 画像は「Wikipedia」より

 肝心の考察が正しいか否かについては、いまだに議論が続いているのだが、ともすれば人類は10世紀以上の昔から、化学反応によって生じた電気の活用を試みていたということになる。

 その後、イタリア人のガルヴァーニやボルタらの発明を経て、世界中に電池(化学電池)は普及してゆくが、まず頑丈な容器があり、そこに金属板や電解液が封入されるという大本の構造は、かのバグダッド電池から一貫して変化を遂げてこなかった。

 ところが近年、米ビンガムトン大学の研究チームは、従来の常識に一石を投じる革新的な電池の開発に成功したという。

■人間の唾液で発電

 研究チームが開発したのは、指でつまめるほど薄く、人間の唾液によって発電を行うバクテリア駆動の電池である。大学当局がYouTubeに投稿した動画によって、その独特な外見を確認することができる。

 まるで折り紙の手裏剣のよう、と紹介されている試作品は、ほんの少しつばを吐きかけるだけで、LEDのライトへ20分間にわたり電力を供給することができる。むろん、電力の使い道はライトの点灯だけにはとどまらず、妊娠やHIVの検査機器をはじめとして、血糖値の変化を記録するグルコースモニターのほか、救急救命に関する装置なども作動させることが可能だ。

 この電池は、従来の電池に付き物であった容器や電解液を必要とせず、紙と炭素と印刷用のワックスを主原料としている。したがって価格を安く抑えることができ、土壌や水道に毒性の化学物質が漏れ出す心配がなく、廃棄も容易だ。

 さらには組み立ても簡単であり、もし現地でつばを吐くことがためらわれる場合には、濁った水を使って電力を生み出すこともできるという。貧しさゆえに従来の電池を買うこともままならなかった発展途上国を例に取れば、これらの利点は大きな強みとなるだろう。

Researcher is using bacteria, paper to create clean energy | Binghamton University 動画は「BinghamtonUniversity」より


■過酷な条件下でも作動:残る課題は?

 一連の研究は、アメリカ発の有力科学誌「Advanced Materials Technologies」に掲載されたものだ。ビンガムトン大学に所属するチェ・ソクヒョン教授は、この目新しい電池の仕組みについて、メディアに向けて語っている。

「電池には、エクソエレクトロゲン(Exoelectrogens)と呼ばれるバクテリア細胞が含まれており、露出した電極が外部から電子を取り込むための力を備えています」(チェ・ソクヒョン教授)

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