自分のDNAをハックして編集する「バイオハッカー」が出現、激ヤバ人体実験をライブ中継! 10秒で“遺伝子と人生”を変える瞬間

 最近話題のゲノム編集技術「CRISPR-Cas9(クリスパー・キャスナイン)」が、すでに自身のDNAを改変するバイオハック技術として利用されているとのニュースが舞い込んできた。

 先日、東京大学の濡木理(ぬれき・おさむ)教授が、米モンタナ州で開催されたCRISPR 2017カンファレンスにおいて、世界で初めてCRISPR-Cas9によりゲノム編集が行われる瞬間を公開し、大きな話題となったばかりだが、すでにCRISPR-Cas9はラボを飛び出し、民間利用される段階に来ているようだ。

CRISPRがDNAを編集する瞬間「YouTube」より引用
自分のDNAをハックして編集する「バイオハッカー」が出現、激ヤバ人体実験をライブ中継! 10秒で遺伝子と人生を変える瞬間の画像1画像は「YouTube」より引用

 この度、自身のDNAを自ら編集する“バイオハッカー”として知られる、元NASA研究員の物理生物学者ジョサイア・ゼイナー氏が、実際にCRISPR-Cas9で編集したDNAを自らの体内に注入する様子を生中継したというのだ。

 海外ビジネスニュース「IBT」(18日付)などによると、ゼイナー氏は、筋肉の発達を阻害するミオスタチンを抑制するようDNAを編集し、自らの体内に注入したという。その時間、わずか10秒ほど。すでに犬などではその効果が実証されているが、人体で実験したのはゼイナー氏が初めてとのことだ。現在までゼイナー氏の筋肉量に変化は見られないそうだが、バイオハックの可能性を示した実験として世界中から大きく注目されている。

自分のDNAをハックして編集する「バイオハッカー」が出現、激ヤバ人体実験をライブ中継! 10秒で遺伝子と人生を変える瞬間の画像2画像は「YouTube」より引用

 

自分のDNAをハックして編集する「バイオハッカー」が出現、激ヤバ人体実験をライブ中継! 10秒で遺伝子と人生を変える瞬間の画像3画像は「Disclose.tv」より引用

 それにしてもゼイナー氏は、何故このような危険な人体実験を行うのだろうか? どうやら、その背景には彼なりの主張があるようだ。ゼイナー氏によると、CRISPR-Cas9などの遺伝子編集技術は一部の専門家に占有されるべきではなく、ラボの外の一般人にも開かれているべきだという。というのも、人体に人工的な編集を加える整形、タトゥー、ピアスが許されて、遺伝子編集が許されない道理はないからだという。

「僕は人々が酔っ払ってタトゥーを彫りに行くのではなく、『酔っちゃったから、CRISPRしに行く』と言えるような世界に住みたいと思っている。クレイジーだけど、そんな世界は絶対面白いと思うんだ」(ゼイナー氏)

 一方、CRISPR研究者らからは批判的な声も多くあり、英フランシス・クリック研究所の世界的なCRISPR研究者ロビン・ラヴェル=バッジ氏も、ゼイナー氏の実験は危険であると警鐘を鳴らしている。ゼイナー氏が行っているような人体実験は、細胞に損傷を与え、免疫系の過剰反応を引き起こす危険性があるというのだ。

 また、CRISPR研究者のデイナ・キャロル氏も、ゼイナー氏の幼稚な技術は大きなリスクを孕んでいると指摘。滅菌されていない環境での定期的な注射は感染症や炎症を引き起こす可能性が高いと警告している。

自分のDNAをハックして編集する「バイオハッカー」が出現、激ヤバ人体実験をライブ中継! 10秒で遺伝子と人生を変える瞬間の画像4画像は「IBT」より引用

 とはいえ、ゼイナー氏にとってみればこれらの指摘は問題外のようだ。というのも、社会的に認められている、喫煙、日焼け、化学療法であってもCRISPRと同じような危険を孕んでいる上、どちらがより危険ということは言えないからだという。

「私たちはやりたいことをやるべきです。おそらくCRISPRよりも危険な多くのことを私たちは日常的に行っているのですから」(ゼイナー氏)

 今後、ファッションのためにタトゥーを彫ったり、筋肉を得るためにステロイドを打ったりするように、人々がCRISPRで思い思いの肉体を編集する日がやって来るかもしれない。

参考:「IBT」、「Daily Mail」、ほか

文=編集部

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