クローヴス症候群 ― 上半身の膨張が止まらない少女、5000万人に1人の「ベビー・ハルク」と呼ばれて
現在2歳のマディソンの右腕の重さはすでに約2.3キロ。小さめのスイカ程の大きさに達し、彼女の成長につれて肥大し続けている。この腫瘍の成長を妨げるために、医師は腫瘍から少量の液体を抜き取り、薬と生理食塩水を混ぜて再注入する化学的焼灼(しょうしゃく)術を行っている。
またマディソンは、24時間窮屈な圧縮服を着用し、体液を1日2回抜いている。これらの治療を行うことによって腫脹を抑制することが期待されているが、外科医が診るまでは母親が家でこの処置を行わなければならない。
ジョニがマディソンを連れて街を歩くと、人々はさまざまな反応を示す。多くの場合は、彼らの日々の大変さを思いやって優しい言葉をかけてくれる。
しかし時には、「あなたはその子を中絶するべきだった」と面と向かって赤の他人に言われたこともあった。そして子どもたちはもっと直接的で「その子、どうしてそんな身体なの?」と聞きにくるという。
そういう時にジョニは笑って、「この子の父親は超人ハルクなの。だから彼女はベビー・ハルクよ」と冗談で答えることもある。その後、子どもたちはマディソンを尊敬して一緒に遊びたがったということだ。
「CLOVES症候群は新しく発見され、また非常に稀な病気なので、私たちは毎日が緊張の連続です。でも私たちは子どものためにどんなことでもするつもりです」(ガトリン夫妻)
ほかの子と異なる身体の娘を持ったガトリン夫妻の悩みが深刻なのは容易に想像できる。しかし、その中でもユーモアを忘れずにいる母親のジョニは素晴らしい。その甲斐もあって、マディソンは本当に可愛らしい女の子に成長しつつあるようだ。現代医学によって、マディソンが「ベビー・ハルク」から、ただの女の子に戻れる日が訪れることを祈りたい。
参考:「Daily Mail」、「Little Things」、ほか
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