【ロシア元スパイ重体】謎の猛毒を専門家が緊急解説!“未知の神経ガス”か… 旧ソ「暗殺研究組織」や人体実験の過去も!
2018.03.08 18:48
画像は「Journal of Analytical Toxicology, Vol. 22, September 1998」より引用
この図では、有機リン系の毒ガスが体内で分解して生じる一例を示しています(実際は数十の分解パターンがあります)。これらの分解物が血中にごくごく僅かでも残っていれば、大半の毒物は現代の分析技術で見分けることができます。分子構造が分かっているもので、体内に天然では存在しない物質だとより確実です。
この図でも分かるように、分解が進みすぎると、使われたのがVXなのかサリンなのかという違いがなくなっていきます。そのため、可能な限り初期の血液サンプルを確保し、分析を急ぐ必要があります。
今回、現地警察はすでに毒物を同定しているとのことです。数日で使用された毒ガスの分析が済んだということは、既存の毒物である可能性が高いと言えます。
イギリスにはポートンダウン研究所という化学兵器の研究所があり、VXの発明がなされたことでも知られています。過去には膨大な人体実験を行っていました。皮肉にも今回、その研究結果が毒物の同定に役に立った可能性は濃厚と言えます。
しかし、ロシアにはまだ公にはなっていない神経ガスがいくつかあると言われています。亡命した旧ソビエトの化学者らが断片的に情報をもたらしています。
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