【禁忌】“人間の細胞”で作った培養肉はカニバリズムのタブーを打ち破る? リチャード・ドーキンスの問いに世界が激論!

 ドーキンス氏による問いかけのツイートは大きな議論を呼び、現在までに700以上ものコメントが付けられている。その一部を見てみよう。

「人肉を作る目的は? 動物の福祉のためか? もっとおいしくて安い肉があるのに?」
「コンサート会場でアーティストから作った肉のケバブが売られたりして」
「親愛なるドーキンス博士。カニバリズムのタブーを克服したいなんてちっとも思わない」
「そもそも培養された肉なんて必要ない。家畜を育てればいい」

 まさに賛否両論、様々な意見が寄せられている。だがやはり、培養されたものとはいえ、人間の肉を食べるということに否定的な意見が多いように見受けられる。

【禁忌】人間の細胞で作った培養肉はカニバリズムのタブーを打ち破る? リチャード・ドーキンスの問いに世界が激論!の画像3画像は「Daily Mail」より引用

■人肉食のはらむ危険性

 一方、人間が人肉を食べるデメリットについても議論されている。人間の肉には様々な感染症の原因となる病原体が存在する。特に危険視されているのは脳に重大な病気を引き起こすプリオンだ。いくら「クリーン」といえど、これらの危険性を完全に除去できるかは不明だ。

 ドーキンス氏は今回の思考実験を「結果主義的な道徳」と「嫌悪感」のための興味深いテストケースと位置づけている。氏の狙い通り、道徳観や嫌悪感に基づいた様々な反応が返されている。

 今はまだ思考実験の段階であるが、食肉の培養が一般的な技術となれば、人肉を培養する者が必ず現れるだろう。この問題は案外近い未来に、現実のものとして我々の前に立ちはだかるかもしれない。

参考:「Daily Mail」「Twitter」ほか

TOCANA編集部

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