アラーキー告発「#MeToo」問題にある“強烈な違和感”の正体とは!? “男根時代”を裁く複雑性を作家・石丸元章が語る
【作家・石丸元章がトカナに緊急寄稿! 「#metoo」ムーブメントを斬る!】
ハリウッド女優が、有名プロデューサーから受けた過去のセクハラを告発したことから始まった「#MeToo」ムーブメントが、日本でも広がりをみせている。伊藤詩織さん、はあちゅうさん…… いずれの女性たちの告発も胸に刺さるものだった。しかし、「その知識、本当に正しいですか?」と題して、4月1日に写真家・荒木経惟さんのメインモデルであったKaoRiさんが発表したブログは、とりわけ衝撃的だった。
■KaoRiさんが言いたかったこと
KaoRiさんは、写真界の巨匠である荒木経惟さんが、これまで代表的な作品群で起用してきた重要な被写体であり、しばしばその存在は「芸術的なパートナーにも匹敵する」と称されてきた。それほどのモデルが、《私は芸術に貢献しているつもりでしたが、都合よくモノのように扱われていたんだと気づいたのです》《自分を隠して、隠れるように生きる毎日は今振り返ればとても不健康なことでした》と、否定的に過去を振り返ったのだ。KaoRiさんが#MeTooとして言いたかったことを並べると、
1. 必ずしも本意でなかった撮影が、編集者を含む複数の関係者によって「芸術」の名の下、押し切るように行われたことへの違和感
2. 自分のヌード写真が世に出ることのリスクを知る術なく、言われるがままに応じていた過去への想い
3. モデルとなったことで疲弊した心を写真家に伝えたが、誠意ある対応が得られなかったことへの怒りと悲しみ
4. 契約関係が曖昧で、金銭的に不利益な立場に置かれていた事実の暴露
という4点に絞られると思う。そしてKaoRiさんは、かつての自分のように未成熟な、あるいは今後モデルとなるかも知れない若者たちに向けて、「その知識、本当に正しいですか?」というタイトルで、一つの警鐘を鳴らしたのだ。意義のあることだと思う。
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2024.10.02 20:00心霊アラーキー告発「#MeToo」問題にある“強烈な違和感”の正体とは!? “男根時代”を裁く複雑性を作家・石丸元章が語るのページです。ナチス、写真家、告発、性欲、石丸元章、アラーキー、荒木経惟、Me Tooなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで