中国で自動車が突然宙に舞い上がる超常現象発生、警察も捜査! 過去最大級のUFOアブダクションか、百瀬直也が徹底検証!
■徹底解説:自動車浮揚の謎
まず最初に疑問を感じるのは、撮影ポイントが高度数十メートルに位置しているように思われることから、これが通常の防犯カメラ映像ではあり得ないということだ。となると、いったい誰が、何の目的で、車が空中に浮かぶ前からカメラを回していたのだろうか? さらに、カメラが宙に浮く車を追うように若干パン(カメラを水平方向に振ること)したりズームアップしているので、定点カメラではなかったことがわかる。つまり、これは何者かが、意図的に、浮いた車を撮影していたことになるのだ。これらの点だけを考えても、かなり怪しいと言えるだろう。最近はFacebookなどのSNSでウケ狙いのジョーク動画が出回ってくるが、これらも「なぜ初めからカメラが回っていたのか?」と疑問に感じられる光景が多く、簡単に“ヤラセ動画”と判断できてしまうのだ。
また、中国のインターネットセキュリティの専門家が同国メディアの依頼を受けて動画を調査したところ、やはり怪しい点があるとの結論が出た。それは、よく見ると浮いている車の下にある横断歩道の縞模様が一部、いったん薄くなっていたものの、その直後に再びハッキリ見えるようになっていることなどだ。
さらに、動画を何度も再生してチェックすると、この2台の車には光の反射の度合いなどからして、模型的な質感が感じられる。そうだとすれば、車の底面が見えないことも、模型だとバレる恐れがあるということで、あえて模型の上面を手前に向けて浮くようにして撮影したのかもしれない。
また、画面には信号待ちをしている数台の車や歩行者の姿が映っているが、2台の車が実際にこれほどの高さに浮き上がったならば、これらの人々が誰も気づかないことはあり得ず、警察に緊急通報するなど大騒ぎになっていたことだろう。そのような事態が報告されていないことも怪しい点といえる。
以上を踏まえると、やはりこの動画は、もともと車が走っていない空間を撮影しておき、それとは別に模型の車を吊るした映像を屋内で撮影したうえで、それらを合成したCG動画ではないだろうか? 仮にそうだとしても、非常に手が込んだ技術的に高度な手法を用いているため、騙される人が多くいても不思議はないだろう。
以上はあくまでも、長年にわたり超常現象研究家として不思議な写真や動画を解析してきた筆者の見解ではあるが、読者はこれを見てどう感じただろうか。
百瀬直也(ももせ・なおや)
超常現象研究家、地震前兆研究家、ライター。25年のソフトウエア開発歴を生かしIT技術やデータ重視の調査研究が得意。Webサイト/ブログ:『探求三昧』、『神秘三昧』、『防災三昧』、Twitter:@noya_momose
参考:「東網」、「微看点、SHINE(Police say video of floating cars a fake)」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊中国で自動車が突然宙に舞い上がる超常現象発生、警察も捜査! 過去最大級のUFOアブダクションか、百瀬直也が徹底検証!のページです。中国、UFO、百瀬直也、空中浮揚、アブダクション、自動車、フェイク、CGなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで