赤ん坊の身体に閉じ込められた23歳の男 ― 身長46センチ、体重5キロ…奇病「ラロン症候群」か!?

 1995年、インドのパンジャブ州に住むジャグター・シンさんと妻マンジート・カウアさんの間に、かわいい男の子が生まれた。マンプリートと名づけられ、大切に育てられたそうだ。しかし、生後6カ月を過ぎる頃、ある異変が現れた。マンプリート君が、大きくならないのだ――。


■1歳で成長がストップ

 それまでスクスクと育っていたマンプリート君は突如として成長を止めてしまったかのようであった。すぐに、医者に診せたものの「そのうちまた、育ちはじめるだろう」と、のんきな返事。だが、その期待は無残にも裏切られることになる。

 ただの発育不良ではなかった。1歳になる頃には完全に成長がストップしたと、地元の開業医から言い渡された。マンプリート君の兄と姉は、心身ともに正常に発育したのだが、なぜか彼だけが赤ちゃんのままとなってしまった。

赤ん坊の身体に閉じ込められた23歳の男 ― 身長46センチ、体重5キロ…奇病「ラロン症候群」か!?の画像1 「The Sun」の記事より

 両親は小さな農場を経営しており、決して裕福ではなかったが、それでも機会があるたび、息子を連れてさまざまな病院に診てもらっていたという。しかし、「甲状腺になんらかの異常がある」、「レアケースである」ということ以外わからず、精密検査を受けるには経済的理由でかなわないという状況だった。

 一部の専門家は、マンプリート君の病状を「ラロン症候群」ではないかと指摘している。世界で300例しかない小人症の一種で、非常に特異な遺伝子変異が原因とされている。子どもの成長に重要なインスリン様成長因子1(IGF-1)というホルモンの欠如によって起こり、手足がむくみ、大きな頭にシワシワの顔が特徴だという。

 つまり、現在のマンプリート君は23歳の青年にして、1歳程度の心身を持つ大人ベビーなのだ。話したり、歩いたりする以前に成長を止めてしまった彼を見て、両親が受けたショックは計り知れない。やがて、貧しさゆえにマンプリート君の世話を適切に行うことが困難になった両親は、インド北西部の都市ヒサールに住むカランビア・シンさんとラクウィンダー・カウアさん叔父夫婦のもとへ息子を委ねることにしたのだった。

関連キーワード:, , , ,

人気連載

現実と夢が交差するレストラン…叔父が最期に託したメッセージと不思議な夢

現実と夢が交差するレストラン…叔父が最期に託したメッセージと不思議な夢

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.11.14 23:00心霊
彼女は“それ”を叱ってしまった… 黒髪が招く悲劇『呪われた卒業式の予行演習』

彼女は“それ”を叱ってしまった… 黒髪が招く悲劇『呪われた卒業式の予行演習』

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.10.30 23:00心霊
深夜の国道に立つ異様な『白い花嫁』タクシー運転手が語る“最恐”怪談

深夜の国道に立つ異様な『白い花嫁』タクシー運転手が語る“最恐”怪談

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.10.16 20:00心霊
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】

現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...

2024.10.02 20:00心霊

赤ん坊の身体に閉じ込められた23歳の男 ― 身長46センチ、体重5キロ…奇病「ラロン症候群」か!?のページです。などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで

人気記事ランキング17:35更新