「宇宙人の言語は人間と同じ」チョムスキーの仮説に衝撃! 宇宙人は人間の言語を本当に理解できるのか!?
チョムスキー氏の言語観を理解する上で大きなヒントとなるのが、以前トカナでも報じた「宇宙ゴリラ効果」だ。(詳しくは過去記事)。宇宙ゴリラ効果とは、簡単にいうと以下のような心理的・認知的制約のことだ。
「……我々の伝統的な宇宙観には我々の脳の理解力という制約があります。我々の理解を超えたサインには気づくこともできなければ見ることもできません。我々はおそらく誤った方向を向いているのです」(研究論文より)
この宇宙ゴリラ効果を考慮に入れれば、チョムスキー氏の言語観を理解できる。先述したようにチョムスキー氏は「人間の数ある言語は1つの言語の方言」と考えており、ジェンセン氏は、このことを「我々には1つの言語サンプルしか手元にないことに等しい」と考えている。とすると、我々の言語とは少しも似ていない“何か”を言語として認識することは、「我々の脳の理解力という制約」のため、難しいのではないだろうか?
たとえば、地球上に吹いている“風”こそが実は宇宙人からのメッセージだったとしても、そのことに気付ける人はいないだろう。万が一気付いたとしても、それは人間の言語を通して見られるため、人間の言語と同じ構造を持つものとして解釈されざるを得ず、チョムスキー氏に軍配が上がる。さらに言えば、風は人間に認知されるものだが、一切認知できないもの、つまり人間にとって存在しないものは永遠に知ることができない。認知されれば人間の言語的に解釈され、認知できなければ存在しない。これは我々が人間である限り取り外すことのできない制約だ。
宇宙人は我々に分かるようなメッセージを送ってくれると信じるしかない。そして、そのメッセージを我々が受け取ることができたならば、宇宙人の言語は人間の言語と似ていなければならない。ジェンセン氏が言うような人類の集合知が必要となってくるのは、その先の解釈においてだ。ところで、ジェンセン氏はメッセージの“正しい答え”を見つけられると信じているようだが、これはナイーブな見方だろう。せいぜい“多数が賛成する解釈”が認められるだけで、これが宇宙人たちの真意と一致するとは限らない。そういう意味で解釈の問題はさほど重要ではない。
とにかく、まずは宇宙人からのメッセージを発見するしかない。今後、SETI(地球外生命探査)やMETIの活動が実を結ぶことを願おう。
(編集部)
参考:「Space.com」
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