生きたまま死体安置所に入れた女性も! 間違った死亡宣告で悲惨な目に遭った5例!

生きたまま死体安置所に入れた女性も! 間違った死亡宣告で悲惨な目に遭った5例!の画像2 「Science Alert」の記事より


■病院の霊安室と遺体保存用冷凍庫

 いったいなぜこのように、生きている人が専門家からも死んでいると思われるのだろうか?

 ひとつの仮説としては、死を宣告された人はカタレプシー(強硬症)にかかり、心拍と呼吸がほとんど感知できないレベルにまで遅くなることが考えられると、米国立バイオテクノロジー情報センターの研究者は指摘する。

 また、ブリティッシュ・メディカル・ジャーナルに載ったケースでは、冷水に25分間浸っていた子どもが生きていたという例もあるという。低温が身体の代謝をスローダウンさせたということだ。

 しかし、死亡宣告されたのに実は死んでいなかったという事件は、実際、世界各地で起こっている。

1、 BBC放送によると今年1月、スペイン北部のアストゥリアス地方で服役中のゴンザロ・モントーヤ・ジメネスは、3人の医師によって死亡認定された。しかし実際、彼は生きていて、解剖が行われる数時間前に目を覚ました。その時彼の体には既に、医師が「遺体解剖」するための切開線が付けられていた。

生きたまま死体安置所に入れた女性も! 間違った死亡宣告で悲惨な目に遭った5例!の画像3 画像は「Wikipedia」より

2、 今年11月には早産で生まれ、死亡宣告された赤ちゃんが、葬式に送られる途中で泣き始めたとワシントン・ポスト紙が報じた。この赤ちゃんを取り扱った医師は、赤ちゃんの心臓によって出されるわずかな電気パルスを検出できる心電図を使用しておらず、その後解雇された。

3、 ポーランドでは91歳になる女性、リンジー・ビーバー氏が、オストルフ・ルベルスキの町で死亡を宣言された。しかし、彼女は遺体安置所で11時間後に目覚め、熱いお茶とパンケーキが欲しいと訴えた。

4、 ニューヨーク・タイムズ紙の報道では2005年1月、米国ノースカロライナ州東部の道路でラリー・グリーン氏が車にはねられ、救急隊によって死亡を宣言された。ハイウェイパトロール隊員が事件調査のために、死体安置室の冷凍室を開けるように技術者に頼んだところ、グリーン氏は生きていた。

5、 そして恐らく最も怖いケースは、マリア・デ・イエズス・アロヨ氏のケースだ。80歳になるアロヨ氏は、2010年に心臓発作を起こし死亡宣告を受け、死体安置室の冷凍庫に入れられた。

 NBCロサンゼルステレビの取材によると数日後、冷凍庫を開けたところ、アロヨは遺体を入れる袋から半身乗り出してうつ伏せになり、また体には打撲傷と鼻の骨折が見られた。彼女の家族は医療過誤訴訟を起こし、アロヨが「冷凍室から脱出するのに失敗して死んだ」と主張している。

 上記のケースだけ見ても、死んだと思われたが実は生きていたという話は意外に多いようだ。例に挙げたような医療の進んだ国でも起こるのだから、医療の遅れた国ではもっと多いだろう。「生き返った」人々はまだよいが、最後のアロヨ氏のケースのように、安置室の冷凍庫に閉じ込められて凍死してしまった人や、墓地に生き埋めにされた人々も意外と多いのではないだろうか。もしかしたら、生きているのに声が出せなくて、生体解剖されて死んだ人もいるのかもしれない――。こんな想像をしていると、この猛暑の中でも背筋がちょっと冷えてきた。

参考:「Science Alert」、「Steemit」ほか

文=三橋ココ

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