21世紀最悪のチャイルド・サイコ・ホラー『エスター』のヤバさとは? 観た者すべてが嫌悪感と不快感
翌日、ダニエルがサバゲーの銃でハトを撃ち落とすと、エスターは大きな石を拾い「楽にしてあげて」。ダニエルが尻込みすると、エスターは躊躇わず「グシャッ!」と石でハトを潰す。その晩、夫婦は深夜のキッチンでムラムラし、ジョンは食卓にケイトをうつ伏せにさせ腰を動かす。だが繋がったままの2人が視線を感じて同時に振り向くと、エスターが見ている! 「ア~」「オ~」と慌てて「スポン!」と離れるジョンとケイト(この件、滑稽すぎて笑える)。またもエスターに邪魔される夫婦生活。翌朝ケイトは「大人のすることの中には、子供は見ちゃいけないことがあるの」とエスターに弁解すると、「知ってる。ファックでしょ?」。思いがけない9歳児の言葉にケイトは慄然とする。
エスターの暴走は止まらない。転入した日から何かとちょっかいを出す同級生のイジワル女子を、地上3メートルの滑り台から突き落とし重傷を負わせ、エスターの不審な過去を調べ始めた孤児院のシスターを、マックスの目の前で頭をハンマーでガシガシ殴ってカチ割る。エスターは血染めのハンマーや手袋を庭のツリーハウスに隠して出てくるところをダニエルに見られる。その夜、寝ていたダニエルが異変を感じて目を覚ますと、エスターが首にカッターを当てていて「何を見た?」。ダニエルは半ベソで「何も……見てない」。エスターはカッターを股間に移し「ウソだったら、使い方も知らない毛なしのチンチンをチョン切るよ」。ジョワーと失禁するダニエル。
エスターに不穏なものを感じてきたケイトは、彼女が大事にしている聖書にエストニアにある精神病院の記述を見つける。ケイトがそこに電話をかけると「エスターの記録はない」と言うので、エスターの写真をファックスする。その頃ダニエルは、ツリーハウスにいたところをエスターに放火され地面に落下。病院のICUに運び込まれるが、エスターに酸素呼吸器を外され心肺停止の緊急アラームが鳴る。エスターの仕業と確信したケイトは鬼の形相でエスターを引っ叩き、半狂乱になって強制入院させられる。
いろいろあって疲れたジョンがリビングのソファーで酩酊しているところへ、厚化粧をして黒いドレスを着たエスターが現れる。エスターは「愛している」と大人っぽくジョンにキスする。さらにエスターは攻め、ジョンの股間に手を伸ばそうとする。これに驚いたジョンは「何をしている! やめろ!」。エスターは「子ども扱いしないで!」と泣きながら部屋に戻り、涙で化粧がグチャグチャになった顔を鏡に映す(ここ怖いよ~)。
その頃、病室にいるケイトの携帯電話にエストニアの精神病院から電話が入る。「写真の少女は少女ではありません」。なんとエスターの本名はリーナといい、ホルモン異常で発育できない33歳の女だった! 彼女は病院では拘束衣を着せても大暴れし、首と手首に生地がめり込んでできた傷が残った。それでエスターはリボンで傷痕を隠していたのだ。大人の恋愛ができないリーナは、偽名を使い子どものフリをして養子に入っては主人を誘惑、拒まれると一家皆殺しを繰り返し、判明しているだけで7人を殺していた。ジョンとマックスが危ない! ケイトは病院を飛び出し、家に急行する!
悪魔のようなニセ少女・エスターを演じたイザベル・ファーマンは撮影時12歳。『家なき子』で、モアイみたいな顔の斎藤洋介(笑)扮するイヤな警官を陥れようとパンツを下して、「このオマワリさん、お仕置きだって私のパンツ脱がしたの~!」と騒いだ安達祐実にも匹敵する捨て身の演技だ。一方、天使のように愛くるしいマックスを好演したアリアーナ・エンジニア(撮影時8歳)は、実際の聴覚障害者。その後『バイオハザードV リトリビューション』(12年)でも、ミラ・ジョヴォヴィッチの娘役で聴覚障害者を演じている。
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2024.10.02 20:00心霊21世紀最悪のチャイルド・サイコ・ホラー『エスター』のヤバさとは? 観た者すべてが嫌悪感と不快感のページです。ホラー映画、サイコ、エスターなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで