「人種の純潔性は科学的に無意味」遺伝学者たちが結論! “日本人の血”なんてなかった… 盛り上がる人種差別主義に科学界が警告
■人類は遺伝学的に下位カテゴリーに分類できない
ASHGは異例の声明の中で、白人至上主義は偽りであり、信頼を欠いた歪められた考え方であると力説している。人種という考えは時代遅れのものであり、人類は遺伝学的に下位カテゴリーに分類できるものではないと説明している。
加えて現代は遺伝子の混合(genetic intermixing)が世界各地で進んでおり、グループ間の違いはますます曖昧になってきているという。遺伝学的にもここ数十年の研究で人種を完全に区分することはできないと報告されている。
サイエンスの側からは、人種は社会的構成概念(social construct)であり、単に自分がその外見でどのグループに属しているのか自己規定しているにすぎないということだ。そしてもちろん、あるグループがほかのグループよりも優位だという遺伝学的な根拠はまったくない。
このASHGの異例の声明は、明らかに牛乳ガブ飲み動画に反応したものである。食生活の中で牛乳を飲み慣れていれば乳糖への耐性も高くなるというもので、ラクターゼが備わっているのは白人の“特権”ではないということだ。人種に関係なく世界人口の35%が乳糖への高い耐性を持っているという。
ナチスの時代には優生学、もしくは民族衛生学という考え方が登場し、ゲルマン民族の優位性が叫ばれたが、実際は国威発揚のためのプロパガンダであったことは歴史が証明している。また、現代の日本に目を向けても、もはや「純ジャパ」などという概念自体が幻想にすぎず、何の意味もなさないということだ。先進各国が内向きになり“右傾化”する風潮の昨今だが、レイシズムの台頭を許すことがあってはならない。
(文=仲田しんじ)
参考:「Big Think」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊「人種の純潔性は科学的に無意味」遺伝学者たちが結論! “日本人の血”なんてなかった… 盛り上がる人種差別主義に科学界が警告のページです。仲田しんじ、人種差別、牛乳、レイシスト、ヘイト、白人至上主義、ラクターゼ、ラクトース、レイシズムなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで