松戸のラッパー市議DELI×芸人おしどりマコ（立候補予定者）対談！ 出馬の真意明かす「政治もヒップホップ」「壮大なコントに」

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■「ヤバい奴」と言われても止まれない！

――デリさんの場合、当時ヒップホップ界隈の人からしてみたら、そもそも「え……出馬!?」みたいな、衝撃が大きかったと思います。

デリ　　もう「ヤバいでしょ」、「やっぱヤベえな、あいつ」って（笑）。

デリ（撮影＝編集部）

――でも、そう思われても、やってみた。

デリ　　自分の場合は正直、「これが一番手っ取り早いな」と思っちゃったんです。いくらクラブで自分が放射能のことについて話しても、その場では気を遣って聞いてくれるけど、家に帰ったら忘れてしまうかもしれない。間接的とはいえ自分も含めてみんなが原発を選択してきたわけだし、事故が起きる前までは「発電所の何が悪いの？」と思ってた人も多いから、そこに向けて曲を作っても「あ、最近デリくんそっちに傾倒してるから」と、そういう感じになってしまう。

　そういう意味で、自分にとって身近な人とか、コミュニティの人たちとか、もうちょっと主体的に関わっていくことで、「本当に大事なことがオレたちがいないところで決められちゃってる」ということに気づいて欲しかった。それで、一番いいのは「オレが（選挙に）出ちゃうことかな……！」と思ったんです。議員になっちゃえば、みんな気にせざるを得なくなるでしょ？

――マコさんにとって、デリさんの出馬はどこが自分と重なりますか？

マコ　　デリくんの「選挙に出た方が早い」というのは、すごくよくわかります。私にとっては、「自分が取材に行く」というのがそうでした。

マコ（撮影＝編集部）

　記者会見に出席し続けて、記者たちで埋め尽くされている場所で手を上げて「吉本興業のおしどりです」と言ったら、みんなが注目せざるを得ない。マスコミ側の人との質問の違いにも注目が集まるはずだと思って。

　私自身、これを7年続けるとは考えていませんでした。その間に誰か「スーパージャーナリスト」が現れるかと思ったのに、どの記者もみんな入れ替わり立ち替わりで、気づいたら「え、残ってるの私だけ？」みたいになって。だから、そんな立場から「原発事故が次の選挙の争点として注目されたらいいな」ということは、すごく思っています。

　この活動を続ける中で、日弁連とか弁護団の集会に呼ばれることもあって、そんなところに芸人が呼ばれること自体が壮大なコントだなって感じています。「この社会、大丈夫なの？」「なんでこんなに人材いないの？」みたいな。次は国会議員になって、東電の会見に座ってるとしたら、それはさらに進化したコントになるなって（笑）。

（取材・文＝BIOCRACY）

※ 2人が原発と放射線問題、投票率低下など社会問題に斬り込む後編はコチラ!!

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