近づくと死ぬ「北センチネル島」と未知の部族を徹底解説! 米国人殺害は予想できた… 過去に何度も襲撃事例!=インド
しかし、その際に撮影されたと思われる、偵察機を原始的な武器で追い払う1枚の写真は、近代文明を断固として拒否する誇り高きセンチネル族を象徴する画として瞬く間にその存在を世界中に知らしめた。インド政府は幾度となく友好的な話し合いのため彼らとの接触に挑んできたが全て失敗に終わり、ついには島民の意思を尊重し北センチネル島への干渉から手を引いたのだ。そしてまたインド海軍は北センチネル島沿岸の3マイル以内に近づくことを違法とし、探検家やバックパッカーたちが島に入らぬよう巡回しているという。
■北センチネル島への接触を挑んだ者が遭遇した事件
外部との接触を一切取ることのないセンチネル族の歴史は古く、およそ6万年前からこの島に居住しているといわれ、また彼らはアフリカ大陸で出現した現生人類の直系子孫とも考えられている。
1980年代後期にその人類学上類を見ない貴重な実態を調査しようと北センチネル島に近づいた人類学者T・N・パンディット氏は、島に接近したときの様子について「時に彼らは私たちに背を向けてしゃがみ込み、排便するかのようなポーズを見せた。それは私たちに対する侮辱の意思表示で、私たちを歓迎しないというメッセージだったんだ」と語っている。
また1974年に北センチネル島のドキュメンタリー映像の撮影に挑んだグループは小型ボートで接近を試みた際、センチネル族による矢の猛襲に遭い、撮影監督の太腿に2メートル半もの長さの矢が刺さったという事件もある。直近の事件としては、2006年に北センチネル島近辺でカニを密漁していたインド人漁師2名が、船上で寝ている間に島に流れ着いてしまい、島民から矢で射られ殺害される事件が起こった。その事件を知ったインド政府は漁師らの遺体を回収をするためヘリコプターで近づこうとしたが、またもや弓矢を浴びて追い返されたのである。結局インド政府は島に足を踏み入れることができず遺体回収は断念された。
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