人を殺すサボテン「ユーフォルビア・ビローサ」の猛毒を解説! 死亡・失明・ただれ…くられも“No.1毒草”に選出!
【ヘルドクター・クラレのググっても出ない毒薬の手帳】
第31回 ユーフォルビア・ビローサ
ユーフォルビア・ビローサ(撮影:くられ)ユーフォルビア・ビローサ。聞いたこともない言葉だと思います。
園芸などにちょっと詳しい人なら、ユーフォルビアという植物がある……あるいはユーフォルビアという植物の一種なんだろうな……と分かります。
さらに植物学を学んでいる人だと、ユーフォルビア・ビローサの「virosa」というのは毒草の学名に付けられるものだと知っているかもしれません。例えば、セリ科の猛毒種「ドクゼリ」の学名はCicuta virosa(シクタ・ビローサ)、多種のアルカロイドを含む「ワイルドレタス」は Lactuca virosa(ラクトゥーカ・ビローサ)、1本食べるだけで死に至る猛毒キノコ「ドクツルタケ」の学名もAmanita virosa(アマニタ・ビローサ)など。
多くの植物やキノコにいたるまで、その種を象徴する毒種にvirosaの冠が付けられていますが、virosaはラテン語で「有毒の~」という意味なんです。ユーフォルビア・ビローサは、非常に多くの種を含み、しかも有毒植物の多いユーフォルビア属の一種であり、その中でもvirosaの名を冠するだけあって、とてつもない毒性を持つ植物です。
■ファンタジーばりの有毒植物ユーフォルビア・ビローサ
見た目はサボテンそっくりですが、実はサボテンとはぜんぜん関係の無い種類です。熱帯を中心に7500種以上が存在するトウダイグサ科という巨大な植物群で、そこら辺の雑草レベルの存在感のものから、高木、さらにはサボテンそっくりのグループまでかなりの形態的差異があります。巨大花として知られるラフレシアもトウダイグサ科で、このトウダイグサ科トウダイグサ属の学名がEuphorbia、ユーフォルビアと呼ぶわけです。
ユーフォルビア・ビローサは、南アフリカのケープ州からナミビア、アンゴラなど乾燥地域を中心に広く生えているサボテン型の植物で、サボテンと形はそっくりですが、種類が違うのは先ほど説明したとおり。乾燥地で生きるために植物が収斂進化(全く違う系統の動物が、似たような姿かたちを持つようになること)すると形状が似る……それだけです。
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