「現代版・座敷牢」に閉じ込められた“口利けぬ”老婆 ― 悪臭の中で数十年、笑顔で手を叩き… 不動産執行人が暴露!
――DV・自殺・暴力団・宗教・統合失調症…事故物件よりも鬱になる「暗黒物件」の闇を“不動産執行人”ニポポが語り尽くす…!
2017年末、大阪府寝屋川市の自宅に長女の遺体を遺棄したとして、両親が逮捕された事件に衝撃が走った。
というのも33歳という若さで命を落とすことになった被害者長女は、監視カメラが複数設置された約2畳というプレハブの隔離スペースに、およそ16年間も監禁されていたというのだ。
発見時の体重は19kg、身長は145cmと極度の栄養失調状態にあり、最終的には食事で栄養を摂取できず体温を保てないことからの凍死。
監禁の理由について両親は「精神疾患で暴れたので監禁した」と語っているが、実際の監禁部屋は少し暴れれば破壊できそうなほど貧弱な掘っ立て小屋だった――。
この事件の発覚には「なぜ16年間も発見できなかったのか」という厳しい言葉も飛び交ったが、付近には廃墟化した空き家が並んでおり、目の前は交通量の多い国道ということで大きな声を出したところで誰の耳にも届かない環境にあった。
当時この痛ましい事件は「現代版・座敷牢」として日本中を駆け巡ったが、このような「座敷牢」のある物件が、差し押さえ・不動産執行の現場へと巡ってくるケースも少なからずある。
そもそも「座敷牢」や「指籠(さしこ)」は主に精神疾患者が親族に発生した場合、人目に触れさせないことで家柄を守るという名目で古くから行われていた風習。1900年から1950年までは「精神病者監護法」として法律でも認められていたという過去を持つ。
裏を返せば築70年超えの良家には今もその痕跡が残されている可能性が高いということ。
もちろん痕跡だけならば良いのだが、今回は執行時にも実際に「座敷牢」として機能していたという珍しい物件を一つご紹介したい――。
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