ワニを強姦して返り討ち… 2018年に世界を混乱させたフェイクニュース5選! 集団リンチや自殺者も発生、中国の暗躍も…!


10.インドでフェイクニュースによって5人がリンチされ殺害される

 近年のインドでは、児童拉致の噂がSNSで拡散され、それが殺人につながる事件が頻発している。2018年6月、インド北東部アッサム州で「よそ者が児童誘拐をしている」という噂が流された結果、男性2人が集団リンチを受けて死亡する事件が発生した。

 インド西部マハーラーシュートラ州でも、誘拐犯グループに関する注意情報がSNSで広がり、それを信じた住民が暴徒化し、無実の男性5人を殺害した。

 この事件ではSNSで「児童誘拐犯の一味が村の子どもを襲いに来た」という情報が次々と広まり、多くの人が村に駆けつけた。警察は暴徒と化した住民の制圧を試み、夜間外出禁止令を出し、さらに警察の特別部隊も加わる大きな暴動騒ぎとなったという。

ワニを強姦して返り討ち… 2018年に世界を混乱させたフェイクニュース5選! 集団リンチや自殺者も発生、中国の暗躍も…!の画像5 「BBC」の記事より

 実は、これら一連の事件の発端は、拡散されたあるビデオだったと言われている。映し出されるのは、オートバイに乗った2人の男が子どもたちに近づき、あっという間に子どもを抱き上げ、走り去るというシーンだ。

 しかし、このビデオは本物でないばかりか、インドで撮られたものでもなかった。実際はパキスタン製で、子どもの安全教育のために児童に見せるために作られたものだったのだ。

 問題のビデオは当初、チャットアプリ「WhatsApp」で広まったが、テレビが噂を取り上げ、信頼性を高めてしまったことで住民のパニックがさらに激しくなっていった。そしてインド各地で、見知らぬ人や旅行者、地域の言語を話せない人を攻撃する事件が多発する結果となった。

 現地の警察は、「ソーシャルメディアで噂が広まり始めたら、それを完全に止めるにはしばらく時間がかかる」と語る。そして、このような噂に惑わされないよう人々を教育するためにパンフレットを配布、子どもの誘拐に関する偽りのメッセージを信じないよう、強く求めている。

 また、インドの多くの州で警察は、拡散中のメッセージやビデオをリアルタイムで監視するためのソーシャルメディア管理室を設けている。さらにインド政府は、嘘の拡散をシステム的に食い止めるため、Facebook傘下にある「WhatsApp」で、メッセージ転送可能なグループ数に制限をかける試みも始めた。
(文=三橋ココ)

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参考:「Daily Caller」、「Daily Caller」、「Snopes」、「Snopes」、「Snopes」、「BBC」、「Daily Mail」、ほか

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