タイの「飛行機墓場」に村田らむが潜入取材！ 残がいの中で家族が生活、コックピットやトイレも…！

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　犬が何匹もウロウロと歩き回っている。ジャンボジェットの横に数匹の野良犬がいてこちらをジッと見ている。タイは野良犬がとても多い。たいていはおとなしいが狂犬病かもしれない。刺激させないようにそっと犬の横を通り、飛行機に近づいた。

　いわゆるジャンボジェット機と、小型ジェット期が2つ並べられている。

　飛行機の壁にはラッカースプレーを使ったアート“グラフィティ”が描かれていた。

「どの国でもだいたい、同じような絵描くんだな～」

　とちょっと不満だった。どうせだったら、タイのオリジナルなカッコいい絵を描いてほしいものである。海外から日本に来た人も思うのかもしれない。「日本ダッタラ、アマテラスゴッドヲ描イテ欲シイネ」って言ってるかもだ。それはそれでムカつくが。

　飛行機のドアは開放されていて、そこから中に入ることができた。

　おなじみのジャンボジェットの中だが、ドアなどや内壁はすべて外されていて、積み重ねられていた。壁はやっぱりスプレーでバリバリ落書きが描かれている。よく見ると、日本語で恋人同士の名前がフルネームで書いてあった。「新婚旅行で来ました幸せになれますように」……とか書いてある。

　たまにこういう落書き見るけど、なんで書くんだろ？　遺跡に落書きして大炎上してる人とか見ないのかしら。まあ、タイの飛行機の廃墟に落書きしても大丈夫だとは思うけど。でも幸せにはなれないだろ、離婚しろ。

　コックピットもそのまま残っていた。機械類は取り外されていたが、ハンドルやレバー、椅子などはそのまま残っている。運転席から外を見るとタイ名物のグチャグチャな電線の下に自動車が渋滞しているのが見えた。なかなか見れないSFっぽい風景でワクワクする。

 
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