アインシュタイン「超過激本○○を読まなければ相対性理論はなかった」! 最近発見された手紙で発覚!
天才物理学者アルベルト・アインシュタインが提唱し、今に至るまで物理学の中心的理論をなす「相対性理論」。アイザック・ニュートン以来、時間と空間は相互に独立したもの(絶対時間と絶対空間)として切り離されていると考えられていたが、アインシュタインは時空を結びつけ、どちらも観測者の運動状態に依存することを示した。
■相対性理論に影響を与えた過激すぎる哲学者
アインシュタインの天才的なひらめきが相対性理論の源泉であると思われがちであるが、実はある哲学者のアイデアがなければ「相対性理論を完成させることはできなかった」と語っていたことがこの度明らかになったのだ。
英紙「The Telegraph」(2月19日付)によると、アインシュタインにインスピレーションを与えたのは、18世紀イギリスの哲学者デイヴィッド・ヒューム、アインシュタインよりも150年以上前に誕生した人物である。
ヒュームの哲学はイギリス経験論の系譜に属し、印象(impression)と、それに伴う観念(idea)が全ての知識の基礎にあると考える。先天的な知識を認めないヒュームは、たとえば因果関係さえ、絶対ではないとした。ヒュームによれば、原因と結果は時間的・空間的な接近と出来事の継起を習慣として受け入れたものに過ぎず、そこに必然性はないという。
ヒュームの過激な主張は同時代人にはなかなか受け入れられなかったが、100年以上の時を経てアインシュタインに重大なインスピレーションをもたらすことになる。というのも、時間と空間の絶対性に最初に疑義を呈したのが他ならぬヒュームだったからだ。
1738年に発刊された主著『人間本性論』においてヒュームは次のように語っている。
「全ての抽象的な推論に対する主要な異議は、空間と時間の観念に由来する。これらの観念は、日々の生活の中や雑な観察では、極めて明晰で理解可能なものだ。しかし、深遠なる科学の分析を通すと、これらの観念は不条理と矛盾に満ちているように見える」
これまでアインシュタインが強く影響を受けた哲学者は、オーストリア出身の哲学者・物理学者エルンスト・マッハが知られていた。ヒュームの影響もあると考えられていたが、今回の手紙でそのことが確証された。
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