カタギに戻れない元ヤクザらが相次いで死亡か…「暴力団を辞めても5年間は元暴力団として差別され…」
暴力団を辞めた人間を雇用する企業には行政が助成金を出す制度もある。福岡県で2016年度から始まっているが、様々な細かい規定を設けられて1年間雇用が条件とされ、分割で最大約70万円という金額である。所属組織と縁を断ち切るために全国の雇用主を対象としているのが特徴だ。
また、法務省でも刑務所出所者を雇った場合の助成金を“協力雇用主に対する刑務所出所者等就労奨励金”という名前で奨励金を出しているが、これも前述したような細かい規定が設けてある。
1年間という条件があるために、職場に馴染めず退職してしまう元暴力団組員も多くおり、この制度が現段階では成功しているとは言えない。普通の社会に馴染むことを拒否して暴力団に入った人間が辞めることに際して、国の制度は果たして充実しているといえるのであろうか?
法律上5年間は元暴力団員として扱われるために、ある意味社会的弱者として一般社会に溶け込むことは難しく、今の行政の制度では十分な結果を得ることは出来ないであろう。
好き勝手なことをして暴力団に入った人間を社会が保護することは絶対に許されないが、辞めた人間を保護し、更生・自立の道に向かわせるのは間違っているのであろうか。
しかし、社会は入れ墨が入った人間、指の無い人間を受け入れるほど甘くはない。暴力団員の数は統計上かなり減少している。だが、その辞めた暴力団組員の受け皿を国が充実させないと、現状のような行き場所の無い人間が被害者・加害者となる事件は多発するであろう。
(文=博多仁)
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