呼吸も瞬きもできぬまま育った赤ん坊 ― 史上50例の奇病「シュプリンツェン・ゴールドバーグ症候群」を生き抜くミラクル・ガール
米ウィスコンシン州のシャーロット・パットちゃん(2歳)は、「ミラクル・ガール」と呼ばれている。スヤスヤ眠る姿は、愛らしいお人形さんのようにも見える。だが、実際は「シュプリンツェン・ゴールドバーグ症候群(SGS)」という非常に稀な遺伝子疾患患者なのだ。
■医者「2歳の誕生日を迎えることはない」
シャーロットちゃんの母親タミーさんは、妊娠中のエコー検査で医師から衝撃的な事実を告げられたという。「具体的にどこが悪いか突き止められないが、生まれてくる赤ちゃんは奇形だろう」と。夫婦はなかなか決断できずにいたが、出産に踏み切ることを選択した。
2017年2月、誕生した赤ん坊は産声を上げなかった。そして異様にぽちゃぽちゃした身体――。
生後4時間で集中治療室に入れられ、自力で呼吸できないため気管切開され生命維持装置を取り付けられたが、これは一生、外すことができない。

「まさか自分の子どもが、こんな奇病で生まれてくるなんて。本当に心が潰れそうでした」とタミーさんは回想する。それまで、ノヴェラちゃん(5歳)とワイアット君(3歳)という健康な子どもしか育てたことのない専業主婦にとって、まさに青天の霹靂だったという。
アメリカの難病研究機関「マルファン財団」によれば、SGSは頭蓋骨早期癒合により頭部が変形するのが特徴だという。筋肉と骨も機能しないため、成長するに従い、深刻な状態を引き起こすといわれている。まばたきができないため、日中は上瞼をテープで止めるしかなく、中程度の知的障害を伴うことも多い。確認されているだけで、世界中に約50件の症例が報告されている。

医者から「2歳の誕生日を迎えることはないだろう」と言われていたため、家族は覚悟していたというが、シャーロットちゃんは今年、無事に2度目のバースデイを迎えることができた。最近は音に反応するなど、いくぶん成長の兆しが感じられるようになってきたそうで、タミーさんも娘との向き合い方が、少しずつだがわかってきたと話す。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊呼吸も瞬きもできぬまま育った赤ん坊 ― 史上50例の奇病「シュプリンツェン・ゴールドバーグ症候群」を生き抜くミラクル・ガールのページです。医療、奇形、佐藤Kay、難病、新生児、クラウドファンディング、シュプリンツェン・ゴールドバーグ症候群などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで
科学最新記事
人気記事ランキング17:35更新
- ・AI時代に「消える仕事」と「残る仕事」
- ・休火山の噴火で“ヴァンガ予言”的中!
- ・CIAの狂気… 犬の脳に電極を埋め込み「遠隔操作」する極秘実験
- ・胃の中から“30年前のライター”を摘出… 医師が頼った「意外すぎる秘密兵器」
- ・毎日“1万キロカロリー”を食べ続けたインフルエンサーが30歳で急死
- ・新興宗教指導者「彗星が地球に衝突する」
- ・夜空に浮かぶ巨大な「赤い輪」を捉えた奇跡の一枚
- ・天文衛星の墜落危機?NASAが緊急介入
- ・「ロシアのポパイ」ついに限界か?バズーカ腕手術へ
- ・ブラックホールを「切り貼り」して“ワームホール”を作る?
- ・AI時代に「消える仕事」と「残る仕事」
- ・休火山の噴火で“ヴァンガ予言”的中!
- ・CIAの狂気… 犬の脳に電極を埋め込み「遠隔操作」する極秘実験
- ・胃の中から“30年前のライター”を摘出… 医師が頼った「意外すぎる秘密兵器」
- ・毎日“1万キロカロリー”を食べ続けたインフルエンサーが30歳で急死
- ・【宝くじ企画】角由紀子が金運アップの極意を伝授
- ・2026年、“魔の3年間”の終わりに世界のルールが変わる — まだ間に合う“下剋上を果たす方法”とは
- ・「私の父がD.B.クーパーかもしれない」
- ・2030年までに「地球外知的生命体」は現れる?“UFO懐疑派vs肯定派”の賭け
- ・米軍の心理戦部隊が公開した“不気味すぎる募集動画”

