平成のお笑いブームとは何だったのか? 「ブーム終焉はバブル崩壊と同じだった…」
平成のお笑いブームとは何だったのか? 「ブーム終焉はバブル崩壊と同じだった…」当時者とお笑い研究家が振り返る!
ラリー 最近バカリズムさんがテレビで言っていたのが「一発屋芸人はかわいそうという風潮に疑問がある」と。全員ではないけれど、ブームの頃に調子に乗っていた一発屋芸人を見てきているから、いま人気が落ちていてかわいそうだと言われても同情できない、っていう話をしていて。やっぱりそういうことが実際にあったんですね。
キック それで僕は、明らかにテレビにあまり呼ばれなくなってきてるなっていうときに、たまたま超能力がテーマの特番に出ることになって、そこでピンときて「あ、こっちだ」ってチャンネルを切り替えたんですよね。これも「人生映画理論」で言うと、ちょっと面白いかなとは思ったりするんです。明らかにやっていることが違いますから。
『エンタの神様』でやっていたムエタイ選手のネタでは、ツッコミ目線で「いろいろなことを分かってますよ」っていう形でやっていたのに、オカルト路線では、ツッコまれる側に行きましたからね。でも、そうやって変わっていかないと、1つの物語になっていかないんです。ずっと活躍している人も、表に出ていないところで本人の中ではいろいろチェンジしていると思うんですよ。
ラリー そういう意味では、人前に出ていると常にいろいろな人と接して新しい空気に触れられるというのはありますよね。タモリさんなんて『笑っていいとも!』をやっているだけで、その時代ごとの旬の人と絡むことができていたわけじゃないですか。
キック 売れている先輩芸人が言っていたんですけど、大御所の人って旬の人のことがすごく好きらしいんですよ。旬の人が持っている気力とかエネルギーをもらえるっていうのがあるから。和田アキ子さんとかもすごいミーハーなところがあって、「今キテる人」が好きなんです。
ラリー Mr.シャチホコさんが和田アキ子さんのものまねをしているじゃないですか。アッコさんは自分が知らない若いアイドルとかと共演すると「君は何をされてる方なの?」って聞くんですよね。それも好奇心の現れなんでしょうね。新しく出てきたタレントがどういう人なのか知りたい、っていう。自分が上の立場になってきたら、そういうのって流してしまいがちじゃないですか。別に私がこんな人のことを知らなくてもいいや、って思ってしまいそうなのに、そうならないんですね。
キック 「何をされてる方なの?」っていうのは「私がエネルギーを取れる方なの?」っていう意味なのかもしれないですね(笑)。
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2024.10.02 20:00心霊平成のお笑いブームとは何だったのか? 「ブーム終焉はバブル崩壊と同じだった…」当時者とお笑い研究家が振り返る!のページです。対談、キック、ラリー遠田、教養としての平成お笑い史などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで