なぜ大麻について話すことは、これまでタブーだったのか!? 大麻のトップランカー3人が集結<高樹沙耶&石丸元章&久保憲司>
石丸 円さん以外、久保さんも含め、陽水さんも高樹さんもわたくしも、みんな逮捕されてますね。
久保 ボクはドラッグではなく、「レイシストをしばき隊」をやっていて、暴行容疑。在特会と揉め事になったんですが、不起訴処分だったんです。
石丸 おおお。久保さんは政治犯なんですね。高樹さんもどちらかというと、政治犯ですよね。
高樹 そういう面もあったのかもしれません。大麻取締法違反の場合、普通、21日間の取り調べで終わるんですけれど、私の場合、3か月でしたからね。その後、裁判もありましたから、結局、6か月も自宅に帰れなかった。
石丸 半年! ゴーンより長い。
高樹 わたしは2016年の参院選に「医療用大麻合法化」を公約にして出馬しましたが、東京地方区だったので、全国の方々にはあまり伝わらなかったと思うんです。
石丸 しかし選挙の3か月後――逮捕されたことで、医療用大麻の存在が広く知られるようになった。そういう意味では、合法化への時間軸を進めたとも言えます。
高樹 この1年の世界の動きを見ていると、日本でもいつ、誰が扉を開けるかという段階にきています。
石丸 久保さんは、昨今の大麻をめぐる世界の動きをどう見ていますか。
久保 ボクは80年代初期にイギリスに渡りましたが、その頃からイギリスでは大麻は大勢が普通に吸っていますし、自分で使うくらいを持っていても、捕まらないんです。
高樹 密売したり、大きなビジネスをしている人間が捕まるくらいなんですね。
久保 そんなもんです。たとえばレコード会社では週末、ピザをデリバリーで頼むみたいに、マリファナを頼んで、みんなで吸っていました。イギリスでは90年代、スカンクという良質のマリファナが大ブームになっていましたしね。あと、睡眠薬の代わりにマリファナを吸って眠るという人もたくさんいました。
高樹 オランダはコーヒーショップで大麻を吸えますし、ヨーロッパでは普通のことなんですね。
久保 スペインやイタリアでは一度解禁にしたあと、規制しました。みんなバカになりすぎたんでしょうね。でも、いまはまた、解禁に向かってますね。基本的にはヨーロッパでマリファナは犯罪ではありません。
石丸 一昨年に公開された映画『T2 トレインスポッティング』は96年公開の『トレインスポッティング』の続編。スコットランドを舞台に、ヘロイン中毒の若者のその後を描いた作品ですが、そこで、マリファナはどう描かれているかというと、ドラッグではない。
久保 ビールなどの酒、タバコと変わらない。30年前から、そういう感じです。
石丸 大麻はドラッグではない。一方、アレン・ギンズバーグなど60年代のアメリカ文学では大麻もドラッグとして、描かれていました。
久保 ビートニックの詩人や作家たちですね。
石丸 ただ、それはアメリカの社会が大麻を認めていなかった時代のものなんですよね。医療用、娯楽用を含めて、多くの州で合法化されているいま、大麻は医学的にも、法的にも、社会的にもドラッグではありませんし、文学でもドラッグとして扱われなくなった。実は「禁止」とされているときのほうが、文学や物語、芸術のテーマになるんです。
久保 いまでしたら、映画に出てくるドラッグパーティとしては、エクスタシーだったりします。
高樹 今やネットフリックスで、『クッキング・ハイ マリファナ料理対決』なんていう料理番組が配信されているくらいですからね。
久保 ハンバーグに入れるナツメグみたいなもんですね。そう言えば、2月に夫婦でナツメグ一瓶入りのハンバーグを食べて、緊急搬送されたというニュースがありました。
石丸 ね! Yahoo!ニュースに出てました。笑っちゃった。
久保 ナツメグに含まれるミリスチシンなどの成分は幻覚作用がありますからね。でも、ナツメグを大量摂取すると、危ないと言われています。
高樹 詳しいなあ、ははは。でもハンバーグにはナツメグ入れますよね。要するに量が過ぎれば何でも問題が出るってことですよね。
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2024.10.02 20:00心霊なぜ大麻について話すことは、これまでタブーだったのか!? 大麻のトップランカー3人が集結<高樹沙耶&石丸元章&久保憲司>のページです。高樹沙耶、イベントレポート、大麻、石丸元章、久保憲司などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで