飛行機の客室は有毒化学物質まみれ!? 航空業界の完全タブー、不都合すぎる真実「フュームイベント」の闇
■パイロットら乗務員たちこそ最大の被害者
ドイツの映画プロデューサーで航空ジャーナリストのティム・ベフェレン氏は、このエアロトキシック症候群の問題に取り組み、ドキュメンタリー映画『Unfiltered Breathed In -The Truth about Aerotoxic Syndrome』(2015年)を制作・公開している。
同作では43歳で謎の急死を遂げたブリティッシュ・エアウェイズのパイロットのケースも取りあげられている。はたしてこのパイロットはエアロトキシック症候群の犠牲者なのか。1つはっきりと言えるのは、パイロットを含む乗務員たちこそ、エアロトキシック症候群の被害者になる確率が最も高いということだ。
映画のワンシーンではフライト中の客室内がまるで霧の中であるのかのように白いものが立ち込めているショッキングなシーンも収められている。
航空業界によって否定されるがゆえに、対策が講じられてこなかったエアロトキシック症候群なのだが、実は“こっそり”と改善策が練られていたことを思わせる形跡もあるという。
2011年から運用が開始された中型ジェット機、ボーイング787には実はフュームイベントが発生しない構造が施されており、エアロトキシック症候群のリスクは完全に排除している。新型機のボーイング787は客室の空調に圧縮空気を使わず、取り込んだ外気を用いているのである。
なぜそれまでの旅客機の空調シムテムがこのボーイング787で変更されたのか? やはりそこには、航空業界もこのエアロトキシック症候群のリスクに気づいているからだという声も囁かれている。もちろん、ボーイング787のセールスポイントに“清浄な空気”は記されていない。実際には実に大きな“売り”なのだが……。
エアロトキシック症候群への関心を高めるために2007年に設立された「Aerotoxic Association」は、航空各社に対して客室内の空調に有効なフィルター設備を導入することや、なるべく人体に有害でないエンジンオイルや添加剤を開発し使用すること、客室内に空気の汚染度を計測するセンサーを導入することを強く求めている。これまで“封印”されてきたエアロトキシック症候群について、まずは広く認識されるべきだろう。
参考:「Collective Evolution」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊飛行機の客室は有毒化学物質まみれ!? 航空業界の完全タブー、不都合すぎる真実「フュームイベント」の闇のページです。ボーイング787、陰謀論、仲田しんじ、旅客機、化学物質、フュームイベント、エアロトキシック症候群、航空業界、空気汚染などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで