なぜ地図は北が上になったのか? “地図の歴史”にみる恐ろしい固定観念とバイアスとは!?

 “北”の方角をイメージする時、たいていの場合は自分の位置から上方向を想定するのではないだろうか。それは現代の我々が基本的に目にする地図が、いずれも北を上にして描かれていることからくる固定観念が、強く影響しているのだろう。ではなぜ、地図は北を上にして描くことが標準化してしまったのだろうか。

■中世以前の地図は方角は自由だった

 地球は平面体であるというトンデモ(!?)な主張をしている地球平面協会だが、彼らの世界認識から唯一学べるとすれば、地球平面協会が採用している世界地図は北極を中心に据えた平面図であるという点かもしれない。

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画像は「Wikipedia」より

 そもそも真ん丸い球体の地球を2次元の地図で正確に表現すること自体、無理があることを彼らは改めて気づかせてくれるのである。ましてや、北を上にした2次元の世界地図で世界をイメージすることに慣らされてしまうことで、我々の世界認識には自分で気づかないバイアスや盲点が実はいくつもありそうだ。

 では、どうして世界地図をはじめとする地図が北を上にして描かれるようになったのか? 

 素朴な(素朴過ぎる!?)説明としては、中世後期に多くの世界地図を製作したヨーロッパ人が、自分たちの住む北半球を“上”にしたかったのだという言い分もあるようだ。

 そこで1979年に、オーストラリア在住の当時12歳の少年だったスチュアート・マッカーサー氏は南半球を上にした「マッカーサーの世界地図(McArthur’s Universal Corrective Map of the World)」を製作して発表。世の既成概念を覆すいかにもチャレンジングな試みではあったのだが、その地図のまたの名は「上下逆さまの地図」と呼ばれ、世の固定観念がいかに強いのかを逆に確認する契機にもなってしまった。

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