テッド・バンディ大特集!米史上最恐に残忍なシリアルキラーの素顔 裁判での騒動も
雄弁だったテッドだが、法歯学者がテッドの歯型の模型を法廷に持参し、「この歯型と被害者の肌に残されていた歯型と一致した」と断言してから風向きが変わる。そして、7月24日に行われた最終弁論後、6時間半の審議の後、陪審員は2件の第1級殺人、3件の第1級殺人未遂を含む全7件の起訴状で有罪という評決に達した。息子の無罪を信じていたテッドの母親は証言台に立ち、死刑を回避するように求めた。しかし、裁判官は死刑を宣告した――。
1979年11月には、フロリダ州レイク・シティでキム・リーチを殺害した罪でもテッドは起訴された。この裁判でもテッドは自己弁護。さらになんと、証人として証言台に立ったワシントン時代からの女友達キャロル・ブーンに「結婚してくれるか」とプロポーズしたのだ。彼女は前回の裁判でも「無罪」だと主張し、テッドの女性ファンの先頭に立っていた人物だ。滑稽この上なかったこの裁判でも、テッドは有罪になり、死刑判決を受けた。
この一連の流れを、テッドはいかに自分が有能かを誇張しながら説明し、「罪悪感はない、誇りに思っている」と言い放つ。しかし、このテープでテッドはあくまで「犯人の気持ちになり」語るという形をとり、決して自白はしなかった。
死刑囚になったテッドは、妻のキャロルが膣に入れて持ち込んだマリファナや薬物でハイになりながら時間をつぶした。2人は面会時に看守の目を盗みセックスをしまくり、子供までもうけたと大々的に報じられた。
1984年、FBIは凶悪犯罪分析センターを開設。FBI特別捜査官たちはシリアルキラーにインタビューをすることで彼らの思考回路や犯行手口のパターンを学んだ。テッド・バンディもインタビュー対象に選ばれ、FBIのプロファイル収集に大いに貢献した。
1986年、1週間後に死刑を控えたテッドは、死刑反対の弁護士たちの手配で責任能力の精神鑑定を受けた。エール大学の医師から神経学的検査をうけた彼は、躁鬱病だと診断され、弁護士は死刑を回避するよう上訴した。死刑は延期に延期を重ねたが、最終的に最高裁は死刑回避を却下した。
死刑執行3日前、テッドは、これまで決してしてこなかった自白を始めた。未解決事件について自白をすれば、死刑をさらに延期できると企んだものとみられるが、1989年1月24日早朝、死刑は予定通り執行された。
刑務所の外には人が集まり、死刑を支持する人たちが花火を上げるなどの大騒ぎをした。マスコミも駆けつけ衛星中継した。最後の最後までテッドはメディアを賑わせたのだった――。
長きに渡って紹介してきた世紀のシリアルキラー、テッド・バンディの生涯だが、気になった人はぜひネットフリックスを視聴してみるといいだろう。
参考:「Murderpedia」「Netflix」ほか
※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊テッド・バンディ大特集!米史上最恐に残忍なシリアルキラーの素顔 裁判での騒動ものページです。テッド・バンディ、シリアルキラー・連続殺人鬼シリーズ、堀川英里、Netflix、殺人鬼との対談:テッド・バンディの場合などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで