月の南極に「超巨大な未知の金属塊」が埋まっていることが判明! 著しい重力変化も… 衝撃の“注入”経緯とは!?
■小惑星の“コア”が地中に注入されて固まったのか?
それが何で、どこから来たにせよ、地下800メートル以深のこの異常事態は、クレーターの床の重力を増大させている。南極エイトケン盆地の地中に眠るこの大質量の金属の塊は、ニッケルと鉄であると考えられているのだが、研究チームは小惑星衝突からこの鉄の塊が形成されるまでの過程をシミュレーションしたのだ。
「私たちは計算を行い、衝突を起こした小惑星の飛散したコア部分が、月のコアへと沈み込んだのではなく、今日まで月の地層にとどまったままでいることを導き出しました」(ピーター・ジェイムス助教授)
つまりこの金属の塊は衝突した小惑星の内部のドロドロに熱せられたコアの部分であり、衝突の衝撃で月面から地中へと“注入”されたものの、月のコアまで届くことなく途中で冷えて固まったものであるということになる。衝突した小惑星は鉄とニッケルの成分が多い天体だったのだ。
この謎の金属の塊のもう1つの可能性としては、小惑星の衝突の衝撃で月内部のマグマが押し出されて地表近くまで湧き上がってきたものの、地表から噴出するまでは至らず、地層の途中で滞留して冷えて固まったものであるかもしれないという。
研究チームによればこの謎の金属の塊が何であれ、壊滅的な小惑星の衝突を研究するためには最高の自然現象研究の1つであり、今日見られるすべての岩石の惑星と衛星を形作った太古の物語を明らかにする研究になるということだ。
地球から最も近い天体でありながらまだまだ謎の多い月だが、その“正体”はこうして着実に解明されつつあるようだ。
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2024.10.02 20:00心霊月の南極に「超巨大な未知の金属塊」が埋まっていることが判明! 著しい重力変化も… 衝撃の“注入”経緯とは!?のページです。月、隕石、小惑星、仲田しんじ、鉄、マントル、マグマ、南極エイトケン盆地、ニッケルなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで