なんてマニアックな博物館なんだ!!! 新橋の「送水口博物館」を村田らむが取材! かなり楽しい~~!!

 送水口博物館は、木曜日と土曜日しか開いていない。そして木曜日、土曜日も開いていない日がある。そんなかなり営業日が少ない博物館なので、ひょっとしたら今日も定休日なのかとドキドキする。

 一階下の、株式会社村上製作所に伺うと、

「すぐに開けます!!」

 とテンション高く対応してくれた。

 案内してくれるのは、送水口博物館の館長の村上善一さん。村上さんは株式会社村上製作所の社長でもある。

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「村上製作所は昭和10年(1935年)創立の会社です。最初は水道の蛇口屋でした。昭和24年(1949年)から送水口を製作しています」

 とのこと。つまり送水口をつくっている会社の社長さんが開いた博物館なのだ。

 ドアを開けて館内に入る。正直さほど広い施設ではない。

「もともとプライベートのビアガーデンだったんです。だからビールサーバーが置いてあったりします」

 と照れた笑顔で社長は話す。たしかに部屋の半分はビアガーデンだが、部屋の半分はしっかりと送水口博物館になっていた。

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 様々な送水口が壁沿いに展示してある。あらためて見ると、様々な意匠が凝らしてありワクワクする。特に古いものは味があってとても良い。

 それぞれの送水口の上には、送水口に寄せて解説と、取り外す作業をしている社長の写真が貼られていた。

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 送水口について、館長自ら愛情たっぷりに説明してくれた。

 送水口は火災保険に入るための条件として設置されはじめたそうだ。初期の、送水口はアメリカから輸入していた。『Siamese connection』と英語で表記してあるものが多かった。

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「最初はアメリカから送水口を輸入して使っていたんですが、そのうちにアメリカの送水口を真似して日本で作り始めました。ネジの隙間が大きくし締めやすくするなど、力のない日本人用に改良された部分もありました」

 その頃は昭和のはじめのドタバタした時期であり、成功と失敗の繰り返しだったそうだ。そして昭和24年からは村上製作所も参戦するようになった。

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