かなり楽しい!! 「岸和田だんじり会館」に村田らむが行ってみた! 発見・驚き・テンション上がる!!
――樹海や禁断の土地、ホームレス取材を得意とするルポライター村田らむが寄稿!
大阪の岸和田市に取材に行った。
『岸和田』という地名は、昔から良く耳にする。西成、山谷、川崎、尼崎、足立、デトロイト、シリア……などと同じく、近寄ったらヤバイぜ!! という響きがある。
果たしてどのような街なんだろう? マッドマックス的な狂気にみちみちた地なのだろうか? と不安と期待を胸に岸和田駅で下車したが、拍子抜けするくらいとっても平和な住宅街だった。
人通りは少なく、建物も低層階の一軒家が多い。そこにはボーガン持ったモヒカンのバイカーも、トゲトゲをいっぱいつけた改造車も走っていなかった。
多少ガッカリしたまま仕事を終え、岸和田っぽいところに行こうと思った。
調べてみると『岸和田だんじり会館』『岸和田城』『きしわだ自然資料館』の3館に行って700円というチケットがあることが分かった。
チケットを購入し、まずは岸和田だんじり会館に足を運んだ。
やっぱり岸和田と言えばだんじりである。ちなみに『だんじり』という単語をグーグルで検索すると、関連ワードとして『嫌い、離婚、死亡事故、頭悪い、辞めたい』などネガティブな言葉が並ぶ。でもその中に『プライド』という単語がキラリと光る。岸和田だんじり祭は、岸和田市民にとって誇りそのものなのだ。
岸和田駅より南海本線でおとなりの蛸地蔵駅の方が近い。岸和田城の近くにある施設だ。
テクテクと歩いていくと、想像の数倍の大きさの建物が現れた。岸和田はだんじり祭を中心に回っていると聞いたことがあったが、本当に祭を大事にしてるんだなと、施設のサイズ感を見ただけで分かった。
600円の入場料を払って館内に入る。いきなり実物のだんじりがドーンと置かれている。そして大型マルチスクリーンで、だんじり祭のハイライトシーンを集めた『だんじりスコープ』が上映される。この手の施設は誰も利用せずに閑古鳥が鳴いていることも多いが、家族連れや恋人同士などまずまずのお客さんが入っていた。皆でベンチに座ってだんじり祭の様子を見た。
テレビで見ても「すげえ、やべえ祭!!」と思うだんじり祭だが、大きなスクリーンで見ると迫力はひとしおだ。
もちろん、クラッシュシーンや人が事故に巻き込まれるシーンは含まれていないのだが、それでも力強さはヒシヒシと伝わってきた。
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