一度触れただけで死ぬ「チェルノブイリの爪」とは!? 半永久的に終わらない原発事故の悪夢、33年を経ても絶望しか感じない現実


 マクスウェル氏は、この爪が事故後にきわめて放射線量の高い物体を何度もつかんでいたであろうことを指摘している。高レベル放射線量のグラファイトと燃料棒は、原子炉の爆発によって吹き飛ばされて周囲に散乱した。そして、このかぎ爪を装備したクレーン車がそうした危険物を片付けることに使われたのだ。

「このかぎ爪は、著しく放射線量が高い物体を移動するために使われました。立入禁止区域内には今日でも、確実に命を落とすものがたくさんあります。そしてこのかぎ爪は間違いなく最も危険です。これらは本質的にずっとこのまま森の中に存在し続けます。厄介かつ致命的な存在です」(ロブ・マクスウェル氏)

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「Daily Mail」の記事より

 マクスウェル氏はこのチェルノブイリの爪に近づき、ガイガーカウンターを向けた写真を撮影しているが、ディスプレイには「67.9」という数値が表示されている。もちろん撮影した後は現場からすぐさま離れたということだ。33年前に起きた破局的原発事故の傷痕はまだ一向に癒えてはいないのだ。

■チェルノブイリの事故について一般の関心が高まっている

 立ち入り禁止区域内に入った時のことを振り返るマクスウェル氏は、事故の被害を食い止めようとするソ連当局の“必死さ”を物語る痕跡がこのエリアに数多く残されていたと語る。遺棄された車両やロボットも多く目撃したということだ。

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