韓国に現存する「飾り窓」ヨンドゥンポを取材! 飛田新地と酷似…ピンク電飾、かわいい子多め、廃墟風俗も!
まだギリギリ工事が入っていない建物もあった。店内はまだキレイだ。理容室を模した一階部分のガラスにはスプレーでバツが書かれていた。中には営業していた当時の物がほとんど残されていた。アガシのむき出しの足を温める暖房機器に、ラジオ、消臭スプレー、ぬいぐるみ、などが転がっている。壁には先月のカレンダーが貼られていた。本当に数日前まで営業していたんだなというのが分かる。
壁には塗料スプレーで落書きがされていた。そして、店内にも文字が書かれた垂れ幕がかかっている所もあった。
僕はハングルが読めないが、文字の雰囲気から怒気をはらんでいるのがわかる。同行したハングルが読める編集者に読んでもらうと、店舗外に書かれた文字は、
「違法風俗をやっているヤツラは早く出て行け!! マフィアだ!!」
みたいなことが書いてあり、店舗内に書いてある文字は
「警察の圧力により無理やり追い出された。違法行為だ!! 弾圧だ!!」
などと書いてあるようだ。
落書きを通じてケンカ・コミュニケーションをしているわけである。
オーパルパルの最盛期は1980年代以降だ。ソウルの有名な風俗街として人気を博した。もちろん建物は造られたのはもっと前だ。日本統治時代~朝鮮戦争時代の建物もあるのではないだろうか。年季ものの瓦が崩れ、地面に落ちて割れていた。
重機でガガーッと破壊するのはちょっともったいない気がしてしまう。こういうよく分からない場所、隠したい場所のデータこそ、綿密にとっておけばよいのになあ、と思う。
オーパルパルがあるのはソウルの一等地だ。取り壊された後には、綺麗なビルが建つだろう。それはそれで良いことなのだろうけど、こういう変な場所がなくなるのはさみしい。
残念な歩いていると、なんとまだ営業しているお店があった。
ギリギリ再開発計画地から外れていたのかもしれない。店の中には、墨で染めたような真っ黒な服を着たお姉さんがいた。
白い腕には黒いトライバル(文様)の刺青が入っていた。紙巻きのタバコを吸っていて、こちらに気づくと、フーッと白い煙を吐いた。
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