小惑星のレアメタル採掘が人類滅亡に繋がると判明! 学者考案の「逆アルマゲドン」回避法にも衝撃!
小惑星を採掘すると地球へ落下する可能性が高まる? 海外メディアが報じる、未来の資源開発の姿とは――。
■小惑星に眠る貴重な鉱物
先行きは不透明ながら、オランダの実業家が主導する民間組織「マーズワン」を筆頭に、火星への入植が現実味を帯びつつある昨今。
500年ほど前には世界地図の上に存在しなかったアメリカが、いまや超大国へと発展した歴史にならえば、ほんの数百年後には、私たちの子孫が地球外で華々しく活躍している可能性はまず高い。
そんな彼らの暮らしを支え得るのが、宇宙を漂う無数の小惑星である。
小惑星には地球ではめったに見られない金やダイヤモンド、さらにはその他の貴重な鉱物が眠っている。この宝の山にありつくことができれば、地球から遠く離れた場所に居住地を設け、ロケット燃料を現地生産することができるのだ。
ところが小惑星に手を加えることは、その軌道や速度に変化をもたらす。そうして意図せず「故郷」である地球に小惑星を向かわせ、最悪の場合、衝突する結果をもたらしかねないという。
■安全な採掘には月が重要! 宇宙科学者の提言
熟練の鉱員たちが地球を滅亡の危機へと追いやる“逆アルマゲドン”を招かないために、安全な採掘方法はないのだろうか?
宇宙科学者であり、サイエンス記事の執筆者としても知られるナタリー・スターキー博士は、科学系ポッドキャスト“StarTalk”において、リスナーの質問に答える形で小惑星採掘の脅威について語った。
「採掘は大変なリスクを伴います。でもこれに挑戦しようとする人たちは、いわゆる彗星のような、ごく小さなものを対象としているようです。だから今回のところは、この規模のものについて話してゆきましょう」
「仮に小惑星を危険な軌道に乗せたとしても、うまくいけば地球の大気で燃え尽きてしまうはずです」
「ただし小惑星で採掘をするなら、遠い現場に出向くよりも、安全な軌道に移動させてから取り掛かるべきでしょう。さしあたっては、月の近くがふさわしいかもしれません。そこへ物体を放棄しておくだけで留まってくれますから」
スターキー博士の筋書きによれば、月は小惑星採掘作業に「重力のスイートスポット」を提供するため、地球との衝突を避けながら作業を進めることができる。問題の小惑星が極小の場合、地球へ向け進路を変える可能性はさらに少なくなるという。
「月に基地を設営し、小惑星に行き来して段階的に採掘を進めてゆくとしましょう。採掘を始めれば軌道が変化しかねないので、とにかく安全な場所に移動させるのが先決です」
専門家によると、こうして軌道が変化した小惑星が次に向かう場所を予測することは恐ろしく困難な試みになるという。
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