自分の顔を10分間鏡で見るだけで幻覚作用が起きると判明! 体外離脱も…”見つめるドラッグ作用”でブッ飛ぶ!
「地獄とは他人のことだ」
フランスの哲学者ジャン・ポール・サルトルは“視線”が持つ現象学的な特性をそう形容した。サルトルにとって他人とは“まなざし”の所有者である。そのまなざしによって私は“なにものか”として固定され、永遠の死を迎える。私という多様なあり方をする存在が、モノ化され、そのあり方を一方的に決めつけられてしまうのだ。つまり、他者に見られた瞬間に私は死に、モノになる。
視線はかように暴力的な能力を持つが、一方で神秘的な能力も持っている。以前トカナでも報じたように、他者のまなざしは幻覚体験・体外離脱体験を引き起こすことが科学的に発見されているのだ。
2015年に伊・ウルビーノ大学の心理学者、ジョヴァンニ・カプート氏が率いる研究チームが発表した研究では、“アイコンタクト”が意識の変容をもたらすことが明らかになっている。
研究では実験参加者20名を対象に、2人1組で向かい合った椅子に座ってお互いの瞳を10分間見つめてもらった。つまり“アイコンタクト”状態を維持し続けたのである。
その後、いくつかの質問に答えてもらったのだが、アイコンタクトの10分間に、多くの参加者が幻覚体験をしていたことがわかった。実に90%の参加者が、見つめているうちに相手の顔が変形してきたと答えており、そして50%が相手の顔に自分の顔を認めたと話し、また15%は親族の顔が見えたと断言している。なかには神秘的な“体外離脱”を体験したという声もあったという。
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