宇宙人は地球近くまで来ても素通りしている、その理由は…! 科学者の研究で最新見解「オーロラ効果」提唱される!

「フェルミのパラドックスを解決するには、10億年もあれば十分でしょう」(ジョナサン・キャロル・ネレンバック氏)

 研究者らは文明の発達スピードや星間探査機の範囲と速度などの様々な要素を考慮し、地球外知的生命体の文明の広がりをシミュレートした。ただし、このシミュレーションにはその文明にまつわる社会学的な要素(他の居住可能惑星を探す動機など)はほとんど考慮されていない。そしてシミュレーションの結果は、地球以外にも銀河系内に多くの文明が存在する可能性を示し、遠すぎて接触できていない可能性を示したのである。

「今回の研究は、生命が居住可能な惑星はおそらく希少で、たどり着くのは難しいということを意味しています」(ジョナサン・キャロル・ネレンバック氏)

 また、研究者らは地球外生命体がすでに地球を訪れていた可能性についても検討している。それによると、彼らが数百万年前に地球を訪問していたとしたら、その痕跡は見つからないかもしれないという。また、彼らが地球の側まで来たが、すでに生命のいる惑星には降りないと決めており、そのまま素通りした可能性もあると指摘している。研究者らはこの可能性を、SF作家キム・スタンリー・ロビンソン氏の小説のタイトルから「オーロラ効果」と名付けた。

宇宙人は地球近くまで来ても素通りしている、その理由は…! 科学者の研究で最新見解「オーロラ効果」提唱される!の画像2
画像は「Getty Images」より引用

 今回の研究を見ていると、我々が生きているうちに地球外の文明と接触することは絶望的にも思える。しかし、観測精度の向上は目覚ましく、新たな宇宙望遠鏡の発射などもあり、今後数年の間に劇的な改善が見込まれている。また、最近NASAは、2017年に太陽系外から飛来したオウムアムアに続く第二の恒星間天体「C/2019 Q4(ボリゾフ)」が接近中であると発表した。ご存じの通り、オウムアムアはエイリアンの探査機ではないかともいわれており、このポリゾフもその正体が早くも話題となっている。日進月歩で技術が向上しているのは、何も地球だけではないということなのかもしれない。

「存在しないものは来ない」そんなつまらない説の検討など、まだまだ後回しでいい。

参考:「Science Alert」「The Sun」「The Astronomical Journal」ほか

TOCANA編集部

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